漫画のレビュー&随想 | 100夜100漫

――夜毎、お話ししましょう。貴方が私を縊(くび)らぬ限りは。

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「 随意散漫 」 一覧

【一会】『魔法陣グルグル2 9』……役者たち、秘境に集う

魔法陣グルグル2(9) (ガンガンコミックスONLINE)

 子どものような心の振幅が力となる、すこぶる不思議な魔法「グルグル」を操る魔法使いの少女ククリと、ちっとも勇者らしくない勇者ニケの冒険の続きを描いた『魔方陣グルグル2』。初代『魔方陣グルグル』が三度テレビアニメ化された、昨年の12月に9巻が刊行されました(現在10巻まで刊行中です)。ようやくという感じではありますが、その概要と思うところを書き留めておきます。

ふたりの夜間飛行

 謎の秘宝「マキニカ」を求め、秘境ズックニィを目指して冒険中のニケたち。前巻では、ズックニィを探して課金型石像モンスター・アケメレに翻弄され、地面から伸びるラッパ状のものを捉えたところで幕切れとなりましたが、今巻はその直後から。
 捉えたラッパ状のものは果たしてラッパで、いずれ天使になるという“ラッパ吹き”が姿を現しました。なんだか「尻使い」なる者に対して怒っているようですが、とりあえずニケ達は違います。誤解が解ければ、“ラッパ吹き”も魔王に困っており協力関係が成立。あとあと助かることでしょう。

(さらに…)

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【一会】『3×3EYES(サザンアイズ) 鬼籍の闇の契約者 3』……若き死者たちの“しゃべり場”

 先だって2巻について言及した『3×3EYES 鬼籍の闇の契約者』。12年ほど前(『3×3EYES』本編[100夜100漫第100夜]を参照)はオカルトアクションど真ん中という感じでしたが、今エピソードではその中にも「平和とは何か」というテーマが織り込まれ、一味違った味わ……

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【一会】『3×3EYES(サザンアイズ) 鬼籍の闇の契約者 2』……世界平和のための一試行

 12年前の本編の続編として綴られた「幻獣の森の遭難者」の終了後、ほどなく開始された『3×3EYES 鬼籍の闇の契約者』。現在3巻まで刊行されている単行本の、昨年12月刊行の2巻から、その展開を追って行きたいと思います。  ちなみに、第1巻については以下を参照ください。……

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【一会】『Spotted Flower 3』……“汚れた大人”になった夜

 作者の有名作『げんしけん』(100夜100漫第3夜)で見覚えがあるような、二次元ヲタクな夫と一般人で夫ラブな妻。2人を中心とした“日常&妊娠→出産ストーリー”のような体で綴られてきたこの漫画『Spotted Flower』。  予想よりも全然はやく3巻が出たのも、もう……

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【一会】『3月のライオン 13』……“勇者の場所”に立てる者、望みながら叶わぬ者

 15歳でプロ棋士となり、対局に高校生活に悩んだり悔やんだりしつつ成長する桐山零(きりやま・れい)を主人公に置き、棋士たちの群像劇と、東京・月島界隈を思わせる“川の見える町”三月町に暮らす、あかり・ひなた・モモの川本家3姉妹の日々を描く『3月のライオン』。現状の最新巻であ……

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【一会】『いぬやしき 10(完)』……老いたる元・霊長類の生命への賛歌

 ふとした切っ掛けで(といっても、いま思えばそれも何か1つの運命だったのかもしれませんが)、人知を超えたアンドロイドとなった老人と青年。それからの、相反するかのような2人の生き様を提示してきた奥浩哉氏『いぬやしき』の、最終巻となった10巻を読みました。  今巻の刊行は昨……

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【一会】『少女終末旅行 6(完)』……Fly Girls to The Moon

 履帯式牽引車両ケッテンクラートに乗った2人の少女、チトとユーリ。終わりゆく世界の多層構造都市を上へ上へと向かう彼女たちの旅を描いてきた、つくみず氏の『少女終末旅行』の、完結巻となった6巻を読みました。  正直なところ、結末を知るのが怖くて、なかなかページをめくれなかっ……

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【一会】『少女終末旅行 5』……最上層、その手前の追憶

 沈黙が支配する終末間近な未来世界を、履帯式牽引車両ケッテンクラートで旅する2人の少女、黒髪黒瞳・しっかり者のちーちゃん(チト)と金髪碧眼マイペースなユー(ユーリ)。2人の、呑気さと悲壮さの絶妙な混淆に哲学的な問いを散りばめた旅を描いたつくみず氏『少女終末旅行』の、最終巻……

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【一会】『銀の匙 Silver Spoon 14』……想い、叶う。それはそうと急展開

 札幌で勉強漬けだった中学生活から、逃げるように十勝の大蝦夷農業高校に進学した八軒勇吾(はちけん・ゆうご)。彼の価値観の転換と“本当にやりたいこと”の探索を中心に、淡い恋と部活動、そしてひたすら農地と家畜と労働の群像劇を描いてきた『銀の匙 Silver Spoon』の……

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【一会】『Pumpkin Scissors 21』…… 今、押込めていた「正義」を語ろう

 そろそろ刊行が1年前になろうか(2017年8月刊行)という事実に戦きますが、それでも『Pumpkin Scissors(パンプキン・シザーズ)』第21巻について、色々と書こうと思います。  長らく続いた“帝国”と“共和国”の戦争。停戦から3年を経ても、その傷痕は種々の……

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