漫画のレビュー&随想 | 100夜100漫

――夜毎、お話ししましょう。貴方が私を縊(くび)らぬ限りは。

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【一会】『謎のあの店 3』(完)……「ふらり」や「ついに」を、いつまでも

謎のあの店3 (Nemuki+コミックス)

 “前を通ったり電車から見かけたりしても入ったことはない、だけど気になる”お店に突入してみるエピソードをメインとしつつ、そこに作者の追憶や思いも込めて綴る、脱日常実録随想漫画『謎のあの店』。最終巻である3巻が出たのも丁度1年前になってしまいましたが、読んだので、あらましと感想を残したいと思います。

 当初は冒頭に書いたようなエピソードの多かったこの漫画ですが、作者にとっての“あの店”にも限りがありますし、それ以外のエピソードを適宜織り交ぜた形で今巻も構成されています。今巻に収録された各話8ページのエピソード達を、100夜100漫が自分勝手に分類したところによりますと、だいたい以下のような感じになるでしょうか。

○正統派“お店探訪”系
「あの民家カフェ」「あの総菜屋」「あの地ビール」「あのカレーそうめん」「あの電車見酒」「あのオーダーノート」「あの猫居酒屋」「あのモッチーピザ屋」

○寺社仏閣などの“ありがたみ”系
「あのぢの呪い」「あの戸隠神社」「あの諏訪大社」「あの富士塚」

○行ってみたかった“あの土地”系
「あの姨捨」「あの雲見」「あの五能線」

 他に、上記に分けられない感じの「あの日本酒」「あの湯治」の2篇がありますが、とりあえず分類ごとに印象的なエピソードを拾ってみようか、と思います。

(さらに…)

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【一会】『3×3EYES(サザンアイズ) 鬼籍の闇の契約者 3』……若き死者たちの“しゃべり場”

 先だって2巻について言及した『3×3EYES 鬼籍の闇の契約者』。12年ほど前(『3×3EYES』本編[100夜100漫第100夜]を参照)はオカルトアクションど真ん中という感じでしたが、今エピソードではその中にも「平和とは何か」というテーマが織り込まれ、一味違った味わ……

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【一会】『3×3EYES(サザンアイズ) 鬼籍の闇の契約者 2』……世界平和のための一試行

 12年前の本編の続編として綴られた「幻獣の森の遭難者」の終了後、ほどなく開始された『3×3EYES 鬼籍の闇の契約者』。現在3巻まで刊行されている単行本の、昨年12月刊行の2巻から、その展開を追って行きたいと思います。  ちなみに、第1巻については以下を参照ください。……

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【一会】『Spotted Flower 3』……“汚れた大人”になった夜

 作者の有名作『げんしけん』(100夜100漫第3夜)で見覚えがあるような、二次元ヲタクな夫と一般人で夫ラブな妻。2人を中心とした“日常&妊娠→出産ストーリー”のような体で綴られてきたこの漫画『Spotted Flower』。  予想よりも全然はやく3巻が出たのも、もう……

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【一会】『3月のライオン 13』……“勇者の場所”に立てる者、望みながら叶わぬ者

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【一会】『進撃の巨人 25』……その信念の意味と価値

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【一会】『白暮のクロニクル 11(完)』……白い夕べの中で

 厚生労働省の夜間衛生管理課(通称「やえいかん」)の新人・伏木あかり(ふせぎ・――)と、夜衛管が管轄する不死人“オキナガ”である雪村魁(ゆきむら・かい)。数奇な因縁のある2人が、諸々の事件を解決しつつ、12年ごとに女性を惨殺するシリアルキラー「羊殺し」を追う幻想社会派ミス……

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【一会】『3×3EYES(サザンアイズ) 鬼籍の闇の契約者 1』……暗黒の“神”は何を望む

 80年代の終わりからゼロ年代はじめに連載された伝奇活劇漫画『3×3EYES』(100夜100漫第100夜)。そのラストから12年後の出来事を描いた「幻獣の森の遭難者」が昨年完結しましたが、そのさらなる続篇「鬼籍の闇の契約者」の1巻が、去る6月に刊行されました。かなり遅く……

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【一会】『プリンセスメゾン 4』……真摯さに、祝福あれ

 26歳、年収250万円ちょっとの沼越幸(ぬまごえ・さち)のマンション購入を主軸に、色々な人物の住まいと暮らしと孤独を描いた『プリンセスメゾン』。昨秋はNHKでドラマ化などもされた本作の4巻が6月に刊行されました。例によっていささか遅いのですが、内容と感想を書いていきたい……

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【一会】『白暮のクロニクル 10』……イヴの決着

 厚生労働省の夜間衛生管理課(通称「やえいかん」)の新人・伏木あかり(ふせぎ・――)と、その夜衛管が管轄する不死人種“オキナガ”の少年(に見えて中身は88歳の“ご老人”)雪村魁(ゆきむら・かい)。このバディを中心に、12年ごとに女性を惨殺するシリアルキラー「羊殺し」の追跡……

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