漫画のレビュー&随想 | 100夜100漫

――夜毎、お話ししましょう。貴方が私を縊(くび)らぬ限りは。

*

「 ファンタジー 」 一覧

【一会】『七つの大罪 29』……動く状況、去らぬピンチ

七つの大罪(29) (講談社コミックス)

 年明けから三度アニメ化もされた『七つの大罪』。エリザベスをめぐって歩んできた、メリオダスの3000年にわたる過酷な時間が明かされ、“騎士団〈七つの大罪〉と魔神族との戦い”や“アーサー王伝説にどう繋がるか”ということに加えて、“彼と彼女の終着点”も気になることになってきました。昨年12月刊行の29巻に追いつきましたので、読んで思ったことを語りましょう。
 今巻の限定版付録はというと、年末年始の頃の刊行では恒例になった感のある月替わりカレンダー。『七つの大罪』の限定版では、このカレンダーがいちばん有効活用できているかも。

 さて、本編。劣勢に見えたエスカノールでしたが、正午きっかりに発動する“天上天下唯我独尊(ザ・ワン)”によって何とかメリオダスを無力化。しかしこれは、殆ど相打ちのようなものでした。前にも(第19巻第23巻)書きましたが、エスカノールの力とは何なのだろうと思います。ただの人間が最強クラスの魔神をも上回る、というのは希望に他なりませんが、そんなことが有り得るのでしょうか。彼の力の意味が語られる時が待たれます。
 ともあれ、マーリンが云うように状況は深刻です。メラスキュラ打倒により、キャメロットを包んでいた次元のひずみは消失したようですが、相打ちによってメリオダスとエスカノールは戦闘不能。メリオダスは闇の力で自然回復するようですが、それは再び暴走するということでもあったり。
 メリオダスを案じたエリザベスは、一緒に“完全なる立方体(パーフェクト・キューブ)”の中に入り、それをマーリンが見張っていることになります。そうすると、敵が来て即座に戦えそうなのはキング、ディアンヌ、ゴウセル、そしてバンの4人ということになります。戦力はほぼ半減と云っていいでしょう。
 しかし、立ち止まるわけにもいきません。エリザベスにかけられた呪いは、記憶を取り戻したあと3日で死に至るというもの。一行はキャメロット解放を急ぎます。

(さらに…)

広告

広告
thumbnail

【一会】『七つの大罪 28』……良くも悪くも、因果は巡る

 多種族による7人だけの騎士団〈七つの大罪〉と、世を滅ぼそうとする魔神族の戦い、そしてその背後にある魔神族と女神族という対立する二種族間に芽生えた愛の悲劇を描く『七つの大罪』。過日に引き続き、昨年10月刊行の28巻について語ります。  ちなみに今巻の限定版はキラキラ缶バ……

thumbnail

【一会】『七つの大罪 27』……憂心去らぬ、再集結

 魔の血を受け継ぎながら平和を願ったメリオダスを団長に、様々な種族が集った7人の騎士団〈七つの大罪〉の戦いと、過去の因縁を解き明かし、アーサー王の伝説へと連なる前日譚『七つの大罪』。27巻が出たのは去年7月です。既に29巻まで出ている本作ですが、まずは今巻から、読んで思っ……

thumbnail

【一会】『ベルセルク 39』……桜舞う里の憩い、彼女の深層への旅

 多くの人が、その成り行きを固唾を飲んで見守るダークファンタジー、三浦健太郎氏『ベルセルク』の、39巻が刊行されたのは今夏の始めの6月末。未完の大作になるのでは、と云われることも多い本作ですが、前巻からは1年余りというハイペースの刊行となりました。相変わらず遅きに失し過ぎ……

thumbnail

【一会】『魔法陣グルグル2 8』……人間いろいろ、魔法もいろいろ

 今夏より三度アニメも放映中の、色モノ(「じゃないとは言わない」と今巻でニケ自身も云ってたりする)RPG風ファンタジー漫画、『魔法陣グルグル2』の8巻が6月下旬に刊行されました。相変わらず遅いですが、概要と思ったことなどを書き連ねたいと思います。  今巻のニケとククリ達……

thumbnail

【一会】『七つの大罪 26』……彼が心を棄てた理由

 様々な種族から成る騎士団〈七つの大罪〉と、魔神王に従う〈十戒〉。両者の戦いを描きつつ、背景には各種族の思惑が描かれた”円卓の騎士”的バトルファンタジー漫画『七つの大罪』。引き続き周回遅れ気味(既に27巻も刊行済み)ですが、5月刊行の26巻について書きたいと思います。 ……

thumbnail

【一会】『進撃の巨人 22』……覚悟の海

 “正体不明の巨人との戦い”に始まり、次第に物語の全貌が明らかになってきている『進撃の巨人』。4月の話ですが22巻が刊行されました。遅れ馳せもいいところですが、流れを追いつつ思ったことを書き留めようと思います。  前巻に引き続き、エレンの意識に混濁した父・グリシャ・……

thumbnail

【一会】『七つの大罪 25』……3000年の過去で見るものは

 伝説的騎士団〈七つの大罪〉と魔神王に従う〈十戒〉という2つのグループの戦いを中心に、物語の舞台ブリタニアをめぐって絡み合う各種族の思惑が描かれつつある『七つの大罪』。周回遅れ気味(既に次巻が出ています…)ですが、3月刊行の25巻について書きたいと思います。  今巻の限……

thumbnail

【一会】『ダンジョン飯 4』……決戦の果て、癒やしのひと時と暗雲

 コンピューターRPGを思わせるダンジョンの中、その深層でドラゴンに喰われた仲間を救うため、生息するモンスターを調理して栄養補給しつつ冒険を進める一行を描いた『ダンジョン飯』。4巻が出たのも2月の話になってしまいましたが、改めてその概要と感想を記したいと思います。  ち……

thumbnail

【一会】『魔法陣グルグル2 7』……そして魔王となったもの

 基本はファンタジー&メルヘンだけど、随所に滲む日本の観光地のお土産屋さん的な(良く云えばアットホーム、悪く云えば所帯じみた)雰囲気が特徴的なRPG的冒険譚の続編『魔法陣グルグル2』。1月末に7巻が出ました。初代から数えて3度目のアニメ化も決まったとのことで盛り上がる中、……

広告

広告