「なあ…/オレ多分、一生忘れねーわ。/この光景。/ありがとな桜島。/オレをさそってくれて。」 『ぼくらのフンカ祭』真造圭伍 作、小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』掲載(2012年3月~同7月) 地元の東金松(かねまつ)高校に入学した富山剛士(とやま・たけし)……
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【一会】『銀の匙 Silver Spoon 11』……年度終わりと、愛すべきシビアさ
長いようでやっぱり長かった、エゾノーでの1年が終わろうとしています。と云っても、ここでは初めて言及する漫画ですね。少し説明を加えましょう。『銀の匙 Silver Spoon』は、ガリ勉タイプだった少年・八軒勇吾(はちけん・ゆうご)が、進学先の大蝦夷農業高校で、それまでとは全然ちがう農業・畜産の世界に触れ、変わっていく姿を中心に置いた、農業高校青春群像劇です。
最初は苦労ばかりだった農業高校生活も、この11巻でひと巡り。思えばハチも随分たくましくなりましたね。自分のご飯は自分で守る、が染み付いているあたり、連載開始当初とは一味違う、強い生命力を感じます。
バレンタイン投下作戦とか闇鍋とか、楽しいエピソードを挟みつつ、退寮式からハチの新生活までを描いた今巻ですが、何より印象に残ったのは、やっぱりハチと彼の父親とのやり取りだった気がします。
「本気には本気で返す、それだけのことだ」。
シンプルにして揺るぎない信念を感じさせる言葉です。そして、何とも深い、息子への期待を感じさせる言葉じゃありませんか。実際、もしまかり間違って自分が人の親になることがあったら、同じことを考えて我が子というものに臨みそうな気がします(現時点でのハチにとっては、手厳しいと取られていることとは思いますけれど)。つい先日、第三子をご出産された作者の教育方針もそうなのでしょうかね。なんとなーく、作者=『鋼の錬金術師』のイズミ師匠と妄想している自分は、そう考えてしまうんですが…。
話を戻します。
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第156夜 コピーに始まり終わる日々…『星のポン子と豆腐屋れい子』
「銀河のあちこちで食べ歩きしてきた私が保証します/あの卵焼きはハヒセに次ぐ美味ですわ/絶対に売れます!!」「うーーん/このままじゃ何も変わらねェしなあ」「やってみようよ!」「ねえ/うちの卵焼きよりおいしい/−−ハヒセって何?」 『星のポン子と豆腐屋れい子』小原慎司 ……
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【一会】『魔法陣グルグル2 2』……魔王とグルグルと、大人になるということ
例によって少し経ってしまいましたが、これは書かねばなりますまい。 一度は世界を救っちゃった(100夜100漫第28夜)勇者ニケとグルグル使いククリの、二度目のへっぽこ冒険道中を描く『魔方陣グルグル2』も2巻目。前作から登場し、前巻終盤でまさかのパーティー入りを果たし……
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第155夜 親愛と憎悪、その全てで向き合おう…『含羞(はじらひ)−−我が友 中原中也−−』
「小林ィ」「はっ はい」「おまえ“幸福”ってやつを知ってるかい」「“幸福”……ですか」「ああ そうだ/おまえが文章を書くのも/おれが詩をうたうのも/心の底で幸福をさがしているからなんだよ/あくせく働くのも/旅に出るのも/悩んだり/笑ったり/人生について考えたり/悲しみにうちひしが……


