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漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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第161夜 ネタの嵐がもたらす奇妙な詩情…『平成義民伝説 代表人』

「魚権(ウォーケン)は自分に誓った/イガラシのために命をかけて「シャクレル」と/そして/イノキとイノチは/ちょっと似ている/と思った」


平成義民伝説代表人 全2巻完結セット(少年マガジンコミックス)

平成義民伝説 代表人木多康昭 作、講談社『週刊少年マガジン』掲載(2002年2月~同5月)

 国民的男性アイドルユニットIGARASHIのメンバーだった米良勝男(めら・かつお)。宇宙飛行士を目指すためにグループを脱退、宇宙開発事業団(NASDA)で訓練の日々を過ごしていたが、ある日たまたま点けたテレビをみて衝撃を受ける。そこに映し出されていたのは、勝男を差し置いて宇宙に飛び立たんとしている、IGARASHI残留メンバーの姿だったのだ。
 激怒した勝男は、IGARASHIが乗り込んだスペースシャトルに忍び込み、宇宙空間上でハイジャックしてしまう。シャトル内では、勝男の不条理な支配が始まるのだった。
 一方そのころ地球では、NASDAの職員で勝男の上司でもあった米村(よねむら)が、責任をとって事態を好転すべく動き出す。彼が向かった先は、下総国で百姓一揆を指導した佐倉惣五郎(さくら・そうごろう)の子孫にあたる14代目佐倉惣五郎のもとだった。
 紆余曲折ののち、IGARASHIの救出を引き受ける14代目。しかし彼と、その息子で3歳ながら老け顔の魚権(ウォーケン)の前には、奇妙な存在が次から次へと立ちはだかるのだった。朝日プロダクションからの刺客で朝の子ども番組を仕切れそうなサトラレ、馬と人の間に生まれた馬男、呪術師(ブスつかい)……。
 ネタでネタを洗う狂騒の物語は、いつしかそれ自体の加速度に軋みをあげ、各方面からのクレームを集めていくのだった――。

(さらに…)

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