「ここで泳ぐ意味ないことないよ/レベルとか/そんなこと言っちゃダメだよ/ここではみーーんな/楽しいから泳いでるんだよ」 『ケンコー全裸系水泳部ウミショー』はっとりみつる 作、講談社『週刊少年マガジン』掲載(2005年7月~2008年4月) “ウミショー”こと県立……
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【一会】『せっかち伯爵と時間どろぼう 2』……ネタと時間移動の振幅
最近、当ブログへやってくる方の検索ワードでとみに増えている『せっかち伯爵と時間どろぼう』の2巻が刊行となりました。
「※ギャグ漫画です。」という帯が逆に意味深に思えたりもしますが、2巻の内容としてはその通りかと思います。この漫画に限らず、1巻は物語の導入として、どうしても作品の前提とか根幹に関する部分を描かなくてはならないので若干ノリが異なるということはあると思います。ということは、今回もやはり、今巻のような雰囲気で最終話周辺までいく、ということでしょうか? まあ、そんな予測ばかりでも不毛ですね。内容がばれない範囲で、今回目についたネタを列挙致しましょう。
まず単純に「巧いなー」と思ったのが「七つの○○○○(バレバレですが敢えて伏せ字)」「アロマ線香とヒーリングCD」「食品型・打撃型」。次に切れ味がよかった下ネタ系として「顔で/手錠で隠せばいい」「女子は激太り男子は激やせ/男女とも腱鞘炎」。勉強になったのが「明治の改暦」。思わず「大丈夫?」と心配になったのが「上兄さん」「ゴーストライター」「フリー節句」(のエピソードでの描き込み方)、ってところでしょうか。奥歯に物が挟まった感じの書き方でいまいち伝わらず恐縮です…。
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【一会】『七つの大罪 8』……その者の名前、マーリン
祝アニメ化、ということで徐々に出版社も力を入れ始めている気がする『七つの大罪』。単行本の刊行ペースは2か月に1巻のようですね。 今回の8巻で、なんとなーく、メリオダスたちが罪を着せられている10年前の王国転覆疑惑事件の手がかりらしきものが示されてきました。メリオ……
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第161夜 ネタの嵐がもたらす奇妙な詩情…『平成義民伝説 代表人』
「魚権(ウォーケン)は自分に誓った/イガラシのために命をかけて「シャクレル」と/そして/イノキとイノチは/ちょっと似ている/と思った」 『平成義民伝説 代表人』木多康昭 作、講談社『週刊少年マガジン』掲載(2002年2月~同5月) 国民的男性アイドルユニットIG……
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【一会】『七つの大罪 7』……ひねくれ者の仲間思い
書こう書こうと思っていながら遅くなってしまいましたが、最近の人気作でもあるし、『七つの大罪』の新刊7巻について、ちょっと思った事を書こうと思います。 メリオダスの暴走と例の欠けた剣の喪失(黒目がちな無表情が恐ろしい!)、そんな彼を痛めつけた相手へのディアンヌの怒……
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【一会】『せっかち伯爵と時間どろぼう 1』……変わらぬ安定感と、既にある不穏
帯には「待望した!」と大書されている、『さよなら絶望先生』(100夜100漫第36夜)で知られた久米田康治先生の最新作『せっかち伯爵と時間どろぼう』の1巻を読みましたので、思うところを書きとめようと思います。 先に作風の話をすると、「不労腐死」とか「9金以下の純度の……
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第78夜 戦後復興期の日本が牌に映る…『哲也-雀聖と呼ばれた男-』
「…そうさ/俺達は汚ねえ世界にいるんだ/だけど俺達 玄人は/ここでしか生きられねえのさ…/なァ…/房州さん…」 『哲也-雀聖と呼ばれた男-』さいふうめい 原案、星野泰視 作、講談社『週刊少年マガジン』掲載(1997年33号月~2004年12月) 太平洋戦争での日……
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第68夜 古流VS剣道にみる“強さ”…『チャンバラ 一撃小僧隼十』
「…なにをビビッちょるんかオレは…/戦を挑むんやったら怖いのは当たり前やろ…/それでも戦った男がそこにおる!!/…ふるえなんち…/噛み砕け!!/オレも“鷹津”やろうが!!!」 『チャンバラ 一撃小僧隼十』山田恵庸 作、講談社『週刊少年マガジン』掲載(2002年10月……
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第36夜 踊りましょう、ご一緒に、最後まで…『さよなら絶望先生』
「♪ね――こ――の毛皮着る――/貴婦人のつくるスウプウウ―/お――ば――あさんの/いなくなぁた/住宅――街――に肉――」 『さよなら絶望先生』久米田康治 作、講談社『週刊少年マガジン』掲載(2005年4月~2012年6月) 名前からして敗北感に溢れている高校教師……
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第24夜 気高くも哀しい、非モテ系昭和男児の生き様…『男おいどん』
「神もホトケもクソもあるもんかとは思うばってん/もしいらっしゃるなら天地・宇宙 万物の真理をつかさどる神サマ/おいどん男ばい! しあわせにしてくださいともたすけてくださいとも死んでもたのみません/おいどんはおいどんのやりかたでがんばるけん/見ていてください」 『男お……