100夜100漫

漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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「 成長 」 一覧

【一会】『月影ベイベ 8』……母への想いと告白の舞

月影ベイベ 8 (フラワーコミックスアルファ)>

 富山県富山市八尾に伝わる、越中おわら節に乗せて人々が舞う祭「おわら 風の盆」。その「おわら」をモチーフに、高校生の佐伯光(さえき・ひかる)と峰岸蛍子(みねぎし・ほたるこ)、光の伯父にあたる佐伯円(――・まどか)らの関係を描く『月影べイベ』。8巻が出たのも昨年の話になってしまいましたが、読みましたので書き留めたいと思います。
 作中は前巻から引き続き8月のお盆の頃。9月初旬の「おわら 風の盆」本番は、もうすぐです。しかし、蛍子はそれ以上に気になるものを見つけてしまいました。それは、亡き母・繭子の日記。それも、癌で亡くなった彼女の最後の日々を書き留めたものです。

(さらに…)

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【一会】『3月のライオン 12』……竜の奮迅、死神の親愛

 15歳でプロ棋士になり、どうにか無事に高校を卒業した桐山零(きりやま・れい)と棋士たちによる戦いの日常と、あかり・ひなた・モモの3姉妹を中心とした川本家の日々を織り交ぜて、人々の人生の悲喜を描く『3月のライオン』。ちょうど1年ぶりの9月末に12巻の刊行となりました。アニ……

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【一会】『アルテ 5』……“違い”なんて、無いからこそ

 16世紀初頭イタリア。女性の社会進出が難しかったこの時代を舞台に、貴族の出ながら画家を目指して奮闘する少女アルテの修行の日々と、当時の人々の生活をつぶさに描く『アルテ』。6月下旬に5巻が出ましたが、このほど読みましたので書きたいと思います。  前巻で、生まれ育った……

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【一会】『少女ファイト 13』……やりかたは、1つじゃない

 裏表紙に配された「悪役を演じきれますか?」という警句も小気味よく、図らずも高校女子バレー界のヒール的役どころを引き受ける黒曜谷高校バレー部を中心に描かれるハイセンス&メンタルな女子高生バレー漫画『少女ファイト』。12巻の時の予想通りぴったり1年で、この5月末に最新刊……

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【一会】『進撃の巨人 19』……“壁”の内外、覚悟の対比

 予定通り今月8日に『進撃の巨人』19巻が刊行となりました。遅れ馳せですが概要と感想を書き留めていきます。  ちなみに、今巻の限定版の付録は全52枚のポストカードです。特に新規描き下ろしは無いようですが、これまでの単行本や月マガの表紙イラストはもちろん、『FRaU』『ミ……

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第205夜 ディスプレイに躍る意地と愛と魂と…『大東京トイボックス』

「…それは/直さずにすめばその方が効率がいいからに決まって…」「もうやめろ/効率? プロ? まるでガキだな」「…なんだと?」「そんなのは大人じゃねえ/ただの聞き分けのいい子供だ」 『大東京トイボックス』うめ(小沢高広…企画・シナリオ・演出担当/妹尾朝子…作画・演出担……

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【一会】『乙嫁語り 8』……不器用娘に、春よ来い

 2月の7巻から10か月で刊行となりました『乙嫁語り』8巻。予想より少しだけ早く出たようです。19世紀中央アジア各地の民族の生活や乙嫁(美しいお嫁さん)について、物語的にも絵的にも丁寧に描かれた漫画です。  今巻の大半は2巻から登場しているパリヤのエピソードです……

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【一会】『アルテ 4』……想いを残し、新天地へ

 16世紀初頭のフィレンツェを舞台に、貴族出身ながら画家を志望する元気少女アルテの修行の様子と、師匠であるレオへの淡い恋心、当時の人々の生活描写がそれぞれに興味深い『アルテ』。先ごろ4巻が発刊されましたので、書き留めておきましょう。  前巻では重労働のフレスコ画の助……

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【一会】『七つの大罪 17』……それぞれの試練の時

 ここのところ更新が刊行に追い付いていないで恐縮ですが、先月発刊の『七つの大罪』17巻を読みましたので書き留めておきます。ちなみに今巻の限定版には付箋ブックが付属。これはけっこう実用的かもしれません。  今巻はずばり、いわゆる修行の巻と云えるでしょう。メリオダス……

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【一会】『3月のライオン 11』……対峙の果てと残された者の虚脱

 17歳の少年プロ棋士、桐山零(きりやま・れい)の孤独な戦いと棋士の世界、そして、そんな零を家族のように受け入れる、あかり・ひなた・モモの3姉妹を中心とする川本家のドラマを描く『3月のライオン』。前巻から9か月ほどで11巻の刊行となりました。刊行からひと月ほど経ってしまい……

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