刊行からはや1か月弱ということで、かなり出遅れた感がしますが、『いぬやしき』2巻について一くさり語ります。 会社でも家庭でも肩身の狭い、歳よりもかなり老けて見られる犬屋敷壱郎(いぬやしき・いちろう)58歳が、ふとしたアクシデントによって、自分の記憶や意識を保ったまま……
「 黒い 」 一覧
【一会】『進撃の巨人 15』……それは誰が為の“選択”か
考えてみたら、作品そのものについて言及するのは初めてです、『進撃の巨人』。
人類を脅かす強大な巨人が闊歩する“壁”の外と、母を殺され全ての巨人を駆逐せんと怒りに燃えるエレン・イェーガー、その幼馴染で卓越した戦闘能力を有すミカサ・アッカーマン、同じく幼馴染で体力的には劣りながらも切れ者のアルミン・アルレルトの3人を含む“兵団”や一般市民、王侯貴族の暮らす“壁の中”。
当初は圧倒的な人類の敵に対して戦いを挑み続ける、悲愴さの中にも人間の誇りを謳ったダークファンタジーの体を成していた物語は、そのジャンル性を次々に拡張し、単純に絶望的な戦いを描くだけでない、巨人と人類をめぐる大きな秘密を追究していくものとなってきています。
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第188夜 独りで穏やかに生きていける、つもりだった…『ヒミズ』
「ねぇ・・・・何かないの? ・・・・有名になりたいとか/お金持ちになりたいとか・・・・若者らしいフレッシュなヤツは」「ないね」「オレはモグラのようにひっそりと暮らすんだ・・・・・・・・」 『ヒミズ』古谷実 作、講談社『ヤングマガジン』掲載(2001年1月~2002年……
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【一会】『せっかち伯爵と時間どろぼう 4』……「ありのー♪」だけで分かる
意外にダメな人が多い人類の上位存在、上人類の生態と、相変わらずの時事ネタ弄りで飛ばすこの漫画『せっかち伯爵と時間どろぼう』も、はや4巻となりました。刊行日で云えばその間わずか2か月。…まあ、タイミングによっては毎月単行本を刊行する場合もあるようだしいいのか。 今……
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【一会】『せっかち伯爵と時間どろぼう 3』……他人の悪夢が残すのは
刊行からちょっと遅れましたが、『せっかち伯爵と時間どろぼう』の3巻について書いておきます。 「“海賊王”に!!!! ならないからっ!!!」と帯にも大書されている『ワンピース』を皮切りに、○ィズニーに北朝○に放射能と、相変わらず“怖いものなど何もない”系風刺ネタ(下ネ……
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【一会】『せっかち伯爵と時間どろぼう 2』……ネタと時間移動の振幅
最近、当ブログへやってくる方の検索ワードでとみに増えている『せっかち伯爵と時間どろぼう』の2巻が刊行となりました。 「※ギャグ漫画です。」という帯が逆に意味深に思えたりもしますが、2巻の内容としてはその通りかと思います。この漫画に限らず、1巻は物語の導入として、どう……
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第172夜 不気味で偉大な、その図形から逃げられない…『うずまき』
「最近オレ、この町がいやでしょうがないんだ。/この町にいたらどうにかなっちまうぜ。」「どうして?」「どうしてって…君は何も感じないのか?/オレは昼間、この町を離れているからよけいに感じる…/この町の駅のホームに降りたつたびにめまいを覚える…/この町はオレを幻惑しようとしている…!……
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第160夜 少女の帰還を導くのは、凄惨な楽園の幻視…『クーの世界』
「今日もまた/クーの世界で目覚めるんだろうなあ/どうせ夢がつづくなら/ずっとクーの村で暮らしたいなあ/家捜しの旅なんて無駄だよって/夢の中の私に言ってあげられたら……」 『クーの世界』小田ひで次 作、講談社『月刊アフタヌーン』掲載(1999年11月~2000年11月……
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第158夜 狂わざれば、その時代を生きること能わず…『シグルイ』
「士(さむらい)の命は/士の命ならず/主君のもの/なれば/主君のために死場所を得ることこそ/武門の誉れ/封建社会の完成形は/少数のサディストと多数のマゾヒストによって構成されるのだ」 『シグルイ』南條範夫 原作、山口貴由 作画、秋田書店『月刊チャンピオンRED』掲載……
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第156夜 コピーに始まり終わる日々…『星のポン子と豆腐屋れい子』
「銀河のあちこちで食べ歩きしてきた私が保証します/あの卵焼きはハヒセに次ぐ美味ですわ/絶対に売れます!!」「うーーん/このままじゃ何も変わらねェしなあ」「やってみようよ!」「ねえ/うちの卵焼きよりおいしい/−−ハヒセって何?」 『星のポン子と豆腐屋れい子』小原慎司 ……