富山県八尾を舞台とした、伝統舞踊“おわら”にまつわる恋物語『月影ベイベ』も4巻を迎えました。 “おわら”大好きな高校生の佐伯光(さえき・ひかる)と、東京からの転校生でありながら優美な“おわら”を踊る峰岸蛍子(みねぎし・ほたるこ)。この2人と、光の伯父で蛍子ともただな……
【一会】『謎のあの店 2』……追憶を、苦味と旨味にのせて
作者が日常生活から掘り出した“入ってみたかったけど勇気とか縁とかがなくて入れなかったお店”に思い切って入店し、ごく主観的な記憶を交えつつ紹介するこの『謎のあの店』。作者さんを知ったのは実は旅行雑誌の『旅の手帖』の1ページ漫画「今月のかけ湯くん」だったりするんですが、それはともかく2巻が発売されました。
2012年に初版発行(ちなみに掲載誌休刊と後継誌への引継ぎのために1巻は2種類のエディションがあるようです)の1巻では“前々から気になっていたお店”がメインだったのに対し、2巻では編集者その他から教えられた店も増えてきたのがちょっと気になるところ。とはいえ、作者の「あの店」が有限である以上、もちろんそれは仕方ないことだし、それでも「あの精肉店」や「あの木津温泉」「あの蚤の市」などのエピソードは、変わらずの“蔵出し”感がいい塩梅かと。
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【一会】『魔法陣グルグル2 3』……最古にして最も有名な友達
2巻から8か月を経ての3巻刊行となった、メルヘンチックとオヤジチックの共存が相変わらずカオスな魅力の『魔方陣グルグル2』。前作『魔法陣グルグル』の新装版も出揃ったので、『2』から入った読者も安心といったところでしょうか。 サビーナ王国での惨劇(笑)から人々を救うため……
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【一会】『七つの大罪 11』……“ただの言葉”が力になる時
今月5日からのテレビアニメの影響がやはりすごい『七つの大罪』。勢いづいたところで11巻の刊行となりました。今巻を思い切り圧縮すると、王都での“七つの大罪”VS聖騎士の闘いに一応の決着が……と思いきや、魔神の血によって、事態は更に混迷を極めていく――といったところでし……
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第188夜 独りで穏やかに生きていける、つもりだった…『ヒミズ』
「ねぇ・・・・何かないの? ・・・・有名になりたいとか/お金持ちになりたいとか・・・・若者らしいフレッシュなヤツは」「ないね」「オレはモグラのようにひっそりと暮らすんだ・・・・・・・・」 『ヒミズ』古谷実 作、講談社『ヤングマガジン』掲載(2001年1月~2002年……
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【一会】『就職難!! ゾンビ取りガール 2』……あれ? 「成功」してるし恰好いい…?
『就職難!! ゾンビ取りガール』の1巻もよかったのですが、2巻でぴたりと軸が決まった気がするので書き留めます。 ゾンビが出る世の中、全国区では知らない人の方が多そうな東京都下(田無とか小平あたり?)を舞台に展開する、ゾンビ的事象に対処する零細企業「ゾンビバスターズ」……
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第187夜 勤労少女たちが隠し持つ寸鉄は、人を刺すか…『かなめも』
「このたくさんの新聞あまってるんですか?/これ押し…」「わ――――/わ――――/わ――――/わ――――!!!」「…花作るのに何部かいただいていいですか?」「いいわよ」「あれ? ひなたさんどうかしたんですか? 『かなめも』石見翔子 作、芳文社『まんがタイムきららMAX……
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【一会】『せっかち伯爵と時間どろぼう 4』……「ありのー♪」だけで分かる
意外にダメな人が多い人類の上位存在、上人類の生態と、相変わらずの時事ネタ弄りで飛ばすこの漫画『せっかち伯爵と時間どろぼう』も、はや4巻となりました。刊行日で云えばその間わずか2か月。…まあ、タイミングによっては毎月単行本を刊行する場合もあるようだしいいのか。 今……
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【一会】『シャーリー 2』……きっと沢山ある日々のうちの8片
2003年に、まだ「1巻」という明記すらなく、初期作品集の趣きに近い1冊として刊行された『シャーリー』を、実は『エマ』(100夜100漫第60夜)よりも先に読んだ自分ですが、11年の時を経て2巻の刊行が成るとは想像していませんでした。もっとも『Fellows!』(のちに……
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【探訪】『シャーリー』2巻発売記念 森薫 原画展…紅茶の香りと心にくい本の匂い
 2014/09/18  漫事探訪
このほど実に11年ぶりで2巻が刊行された森薫『シャーリー』。この機会に合わせ、森先生による『シャーリー』の原画展が催されていると聞き、開催期間もそろそろ大詰めながら見に行ってみた。 (なお、『シャーリー 2』自体についての記事は以下の通り。 【一会】『シャーリー 2』……