漫画のレビュー&随想 | 100夜100漫

――夜毎、お話ししましょう。貴方が私を縊(くび)らぬ限りは。

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「 一画一会 」 一覧

【一会】『プリンセスメゾン 4』……真摯さに、祝福あれ

プリンセスメゾン(4) (ビッグコミックス)

 26歳、年収250万円ちょっとの沼越幸(ぬまごえ・さち)のマンション購入を主軸に、色々な人物の住まいと暮らしと孤独を描いた『プリンセスメゾン』。昨秋はNHKでドラマ化などもされた本作の4巻が6月に刊行されました。例によっていささか遅いのですが、内容と感想を書いていきたいと思います。

 前巻でついに納得のいく物件を見つけ、これを購入した幸。彼女の今後が気になるところですが、今巻の冒頭では、彼女とは別のエピソードがまず2人分続きます。
 1人目は、グラフィックデザイナー(?)の恩納さん。パソコン・ネット環境・電話・ファックスがあれば、どこでも仕事ができてしまう彼女は、定期的に住まいを移ります。しかも賃貸ではなく、その都度ローンを組み購入して住んでいるのは、「人間が苦手なもんで」と語る彼女の性格によるのでしょう。
 最近は政府も云っているテレワークには、通勤しないで済むなどのメリットがありますし、自分も割と賛成なのですが、一方で“どこにでも行けてしまえる”ということは、孤独を引き受けるということかもしれません。しかし、それが自由の代償なのだとも思います。
 2人目は、バリキャリの竜野さん。年上で社歴も上の部下、沖との微妙なやり取りをしつつ、実家の両親の世話を結婚した姉に押しつけられがちなのが最近の悩みです。親と自分の人生は全く別物ですが、帰るとやっぱり落ち着いたりもする、自分が十分に大人になってからの実家というのは、考えようによっては奇妙なものです。ところで彼女はとてもお利口な「ヤンソン」という猫を飼っています。村上春樹氏が何かで書いていた“旅行好きの猫”の話を思い出します。

(さらに…)

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【一会】『いぬやしき 9』……束の間の平穏、そして迫る大災厄

 普通の人間だった初老男性と男子高校生が、異星人が起こしたアクシデントによって高性能のアンドロイド化。それぞれ極に振れた2人を対比し、人智を超えた能力を誇る機械となった男子高校生・獅子神皓(ししがみ・ひろ)の暴走を食い止めようとする初老男性・犬屋敷壱郎(いぬやしき・いちろ……

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【一会】『月影ベイベ 9(完)』……一切は、楽の音と共に流れていきます

 毎年9月初頭に行われる富山市八尾の風習「おわら風の盆」までの季節を舞台に、高校生の佐伯光(さえき・ひかる)と峰岸蛍子(みねぎし・ほたるこ)を始めとした「おわら」に親しむ高校生たちと、それを見守る光の伯父にあたる佐伯円(――・まどか)を始めとした大人たちの群像も描いた……

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【一会】『双亡亭壊すべし 4』……彼方から来たらんとするもの

 東京都豊島区に建つ、謎めいて不吉な建築物〈双亡亭〉が引き起こす奇怪な出来事と、そこに巻き込まれ、これを破壊せんとする者たちを描いた『双亡亭壊すべし』。4巻が刊行されたのは4月のことです。既に先月下旬に5巻が出ていますが、追っかけで思ったことを書いておきましょう。  〈……

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【一会】『猫瞽女―ネコゴゼ― 4(完)』……ここぞ胸突き八丁、けじめの刻

 戦後まもなくソ連に占領され、共産主義が台頭したパラレルな1950年代の日本を舞台に、擬人化された猫たちによる遊侠活劇を描いた『猫瞽女―ネコゴゼ―』。完結巻となる4巻が、今春刊行されました。  盲目の女芸能者・瞽女(ごぜ)にして三味線に仕込んだ暗殺剣の達人でもある夜梅(……

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【一会】『進撃の巨人 22』……覚悟の海

 “正体不明の巨人との戦い”に始まり、次第に物語の全貌が明らかになってきている『進撃の巨人』。4月の話ですが22巻が刊行されました。遅れ馳せもいいところですが、流れを追いつつ思ったことを書き留めようと思います。  前巻に引き続き、エレンの意識に混濁した父・グリシャ・……

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【一会】『コトノバドライブ 4(完)』……その5分間は、きっと誰にでも

 海の見える土地で、店長と2人で営む小さなスパゲティ屋「ランプ」で働くすーちゃん。ふとした瞬間に彼女が垣間見る、ちょっと不思議で怖くもあり、それでいて有り難さも漂う不思議な時空間と不思議な出会いを描いた『コトノバドライブ』が、3月刊行の4巻で完結となりました。  作中は……

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【一会】『七つの大罪 25』……3000年の過去で見るものは

 伝説的騎士団〈七つの大罪〉と魔神王に従う〈十戒〉という2つのグループの戦いを中心に、物語の舞台ブリタニアをめぐって絡み合う各種族の思惑が描かれつつある『七つの大罪』。周回遅れ気味(既に次巻が出ています…)ですが、3月刊行の25巻について書きたいと思います。  今巻の限……

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【一会】『ダンジョン飯 4』……決戦の果て、癒やしのひと時と暗雲

 コンピューターRPGを思わせるダンジョンの中、その深層でドラゴンに喰われた仲間を救うため、生息するモンスターを調理して栄養補給しつつ冒険を進める一行を描いた『ダンジョン飯』。4巻が出たのも2月の話になってしまいましたが、改めてその概要と感想を記したいと思います。  ち……

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【一会】『白暮のクロニクル 10』……イヴの決着

 厚生労働省の夜間衛生管理課(通称「やえいかん」)の新人・伏木あかり(ふせぎ・――)と、その夜衛管が管轄する不死人種“オキナガ”の少年(に見えて中身は88歳の“ご老人”)雪村魁(ゆきむら・かい)。このバディを中心に、12年ごとに女性を惨殺するシリアルキラー「羊殺し」の追跡……

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