「奴らと戦う力を持っていても小学生だよ/本気の力をモロに受ければ壊れてしまう/体もまだ未熟なのに/使命だから行くんだ/えらい子なんだよね」「別のイミで俺がえらいんですけど!?」 『京洛れぎおん』浅野りん 作、マッグガーデン『コミックブレイドBROWNIE』→『月刊コ……
「 オカルト 」 一覧
【一会】『せっかち伯爵と時間どろぼう 1』……変わらぬ安定感と、既にある不穏
帯には「待望した!」と大書されている、『さよなら絶望先生』(100夜100漫第36夜)で知られた久米田康治先生の最新作『せっかち伯爵と時間どろぼう』の1巻を読みましたので、思うところを書きとめようと思います。
先に作風の話をすると、「不労腐死」とか「9金以下の純度のものだけ買い取り」とか拷問とか臓物とか、言葉遊びから風刺的な内容でギャグを展開し、しかも若干黒いという、前作までのノリを踏襲している感じです。若干、下ネタの度合いが増しているように思えますが、最初期の『行け!!南国アイスホッケー部』ほど頻発はしません(それでも「汁九度ソレイユ」「三匹のかぶった」など、一発あたりの破壊力は変わらないかもしれません。苦手な方はご注意を)。
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【一会】『白暮のクロニクル 1』……お役所と人ならぬ者と眉毛
ゆうきまさみ氏が漫画家になる前、地方公務員として働いていた(らしい)ことは、『機動警察パトレイバー』(100夜100漫第45夜)でも書いたし、そう認識されているファンの方も多いと思います。本作『白暮のクロニクル』の主人公は「地方」ではありませんが、厚生労働省で働く公務員……
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第134夜 願いよ、せめて彼女の前で真実となれ…『純潔のマリア』
「何で邪魔すんのよ!/あたし悪いコトしてないじゃん/お前達は卑怯だ!/地上では皆あちこちで救いを求めているぞ/なのに祈っても祈ってもお前達は全然人を救わない/だからあたしがやっただけだろ」 『純潔のマリア』石川雅之 作、講談社『good!アフタヌーン』掲載(2008……
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第124夜 ○コ塗れでも潰えない、上流階級の心意気…『有閑倶楽部』
「10億だ!!/いいか最低10億とらなきゃ家に帰るぞ/そんなはした金/ばかばかしくってつきあってられるか!!」 『有閑倶楽部』一条ゆかり 作、集英社『りぼんオリジナル』→『りぼん』→『マーガレット』→『コーラス』掲載(1981年4月~2007年10月) 幼年部か……
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第122夜 血まみれの少女が焦がれた明日は…『キリエ 吸血聖女』
「神様…どうして私なんかを生かされたのですか…/私なんかを…/私は/あの子達の為に泣いてあげる事もできないのに…」 『キリエ 吸血聖女』杉村麦太 作、秋田書店『週刊少年チャンピオン』掲載(2000年8月~2002年8月) 1870年、アメリカ西部。そこでは狂血病……
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第117夜 地に澱む神代の穢れに抗うは、筋肉質な純情か…『天顕祭』
「木島/戻って来いよ/たった1年だけどよ/お前のいねェ足場はさみしいもンだ」 『天顕祭』白井弓子 作、同人誌発表(2006年2月~2007年8月)→サンクチュアリ出版より単行本 かつて、この国は「汚い戦争」を経験し、フカシとよばれる毒物に汚染された。そこかしこが……
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第114夜 決して相容れず、けれどもかけがえのないもの達…『蟲師』
「蟲……?」「ああ/陰より生まれ/陰と陽の境にたむろするモノ共のことだ/それが見える者は少ないが/この世界の隅々にまで/それはいる」 『蟲師』漆原友紀 作、講談社『アフタヌーンシーズン増刊』→『月刊アフタヌーン』掲載(1999年1月(読切)~2008年8月) 蟲……
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第109夜 筋肉&グロテスクに神魔の大戦は続く…『ゴッドサイダー』
「そうじゃ しかし彼はめざめてしまった…/神の側の人間(ゴッドサイダー)と悪魔の側の人間(デビルサイダー)の間の子という自らの宿命と戦う為に!!」 『ゴッドサイダー』巻来功士 作、集英社『週刊少年ジャンプ』掲載(1987年5月~1988年11月) かつて、天使長……