漫画のレビュー&随想 | 100夜100漫

――夜毎、お話ししましょう。貴方が私を縊(くび)らぬ限りは。

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「 オカルト 」 一覧

【一会】『白暮のクロニクル 3』……死せぬ者の祈りにも似た、土地への思い

白暮のクロニクル 3 (ビッグコミックス)

 前巻からやはり3か月で刊行となった『白暮のクロニクル』第3巻。今巻は、日付の入ったやや唐突な導入から。その夜、岐阜県矢尻沢(やじりさわ)集落で、ある終結を見た事件の発端へと、話は遡ります。
 全国で“オキナガ”の失踪(というか転出届を出さない引越し?)が続出し、主人公の1人で厚生労働省の夜間衛生管理課(やえいかん)に所属する駆け出し役人、伏木あかり(ふせぎ・――)は同僚と追跡捜査を開始します。もう一方の主人公、“オキナガ”の雪村魁(ゆきむら・かい)とは今回の大部分は別行動ですが、何だかんだで要所ではいいコンビっぷりを見せてくれます。

(さらに…)

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【一会】『おるたな 宇河弘樹短編集Ⅱ』……三味線と、硝子の靴と、ピー○君

 作者の代表作『朝霧の巫女』(100夜100漫第56夜)の外伝(というか自己パロディ?)が収録されている、というのが恐らく一番の話題であろう短編集『おるたな 宇河弘樹短編集Ⅱ』が発売されました。「~短編集Ⅱ」とされているのは、2000年に出た『妖の寄る家』が短編集……

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【一会】『せっかち伯爵と時間どろぼう 2』……ネタと時間移動の振幅

 最近、当ブログへやってくる方の検索ワードでとみに増えている『せっかち伯爵と時間どろぼう』の2巻が刊行となりました。  「※ギャグ漫画です。」という帯が逆に意味深に思えたりもしますが、2巻の内容としてはその通りかと思います。この漫画に限らず、1巻は物語の導入として、どう……

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【一会】『白暮のクロニクル 2』……“オキナガ”たちの日常的な悔恨

 早いものでもう『白暮のクロニクル』の2巻が出ました(出たのはGW前の4/30ですが)。とはいえ1巻から3か月経ってますので、週刊連載としては普通のペースですかね。  さて、今巻で描かれた要素は、羊殺しの犯人は誰か…という話は置いておいて、大きく云うと2つかと。不死であ……

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【一会】『蟲師 特別編 日蝕む翳』……再会と、満ち欠けへの祈り

 桜も終わって、そろそろ緑が眩しい季節になりました。  この季節に合わせたかのような濃緑が目に染みる表紙で現れた本書『蟲師 特別篇 日蝕む翳』。以前100夜100漫で扱った『蟲師』(第114夜)の続編、というか新エピソードが描かれています。昨年末に『アフタヌーン』で……

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第172夜 不気味で偉大な、その図形から逃げられない…『うずまき』

「最近オレ、この町がいやでしょうがないんだ。/この町にいたらどうにかなっちまうぜ。」「どうして?」「どうしてって…君は何も感じないのか?/オレは昼間、この町を離れているからよけいに感じる…/この町の駅のホームに降りたつたびにめまいを覚える…/この町はオレを幻惑しようとしている…!……

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第165夜 かつてこの国が経験した、凄絶な季節に…『夏のあらし!』

「それでも/夏の間だけでも/生きて再びこの世界に居られることを感謝したいわ/だから精一杯/楽しく生きるわ/命短し/恋せよ乙女/紅き唇/褪せぬ間に…ってね/生きてるあなたは/恋をしなよ!」 『夏のあらし!』小林尽 作、スクウェア・エニックス『月刊ガンガンウイング』→『……

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第160夜 少女の帰還を導くのは、凄惨な楽園の幻視…『クーの世界』

「今日もまた/クーの世界で目覚めるんだろうなあ/どうせ夢がつづくなら/ずっとクーの村で暮らしたいなあ/家捜しの旅なんて無駄だよって/夢の中の私に言ってあげられたら……」 『クーの世界』小田ひで次 作、講談社『月刊アフタヌーン』掲載(1999年11月~2000年11月……

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【一会】『せっかち伯爵と時間どろぼう 1』……変わらぬ安定感と、既にある不穏

 帯には「待望した!」と大書されている、『さよなら絶望先生』(100夜100漫第36夜)で知られた久米田康治先生の最新作『せっかち伯爵と時間どろぼう』の1巻を読みましたので、思うところを書きとめようと思います。  先に作風の話をすると、「不労腐死」とか「9金以下の純度の……

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第150夜 京言葉が語るボケとツッコミ、小さな絆…『京洛れぎおん』

「奴らと戦う力を持っていても小学生だよ/本気の力をモロに受ければ壊れてしまう/体もまだ未熟なのに/使命だから行くんだ/えらい子なんだよね」「別のイミで俺がえらいんですけど!?」 『京洛れぎおん』浅野りん 作、マッグガーデン『コミックブレイドBROWNIE』→『月刊コ……

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