100夜100漫

漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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第171夜 思い出になる日々を、呑気さで奏でよう…『けいおん!』


「梓 さっき何で私が外バン組まないのか聞いたよね/やっぱり私はこのメンバーとバンドするのが楽しいんだと思う/お茶飲んだり/だらだらすることもあるけど/それも必要な時間なんだよ」「……本当に?」「多分…」


けいおん! (1) (まんがタイムKRコミックス)

けいおん!かきふらい 作、芳文社『まんがタイムきらら』掲載(2007年4月~2010年9月)

 桜が丘高校に入学した田井中律(たいなか・りつ)は、幼なじみの秋山澪(あきやま・みお)を誘い軽音部の見学に赴こうとする。が、当の軽音部は部員不在のため、4月中に新入部員が4人集まらなければ廃部になると聞かされ、律は「今なら自分が部長に」と野望を燃やす。
 律の働きかけで、澪、合唱部に入部希望だったものの律と澪のやり取りを気に入った琴吹紬(ことぶき・つむぎ)、そして「軽音楽=軽い音楽」と勘違いした初心者の平沢唯(ひらさわ・ゆい)を加え、どうにか軽音楽部は存続を認められる。かくして、律=ドラム、澪=ベース、紬=キーボード、唯=ギターというパート割りで音楽室を根城に軽音部は活動開始。しかし、顧問になった(させられた)音楽教師、山中さわ子(やまなか・さわこ)先生ともども、お嬢様の紬が家から持ってくるお茶とお菓子の誘惑に、律や唯のストッパー役である澪も抵抗できない様子。
 お茶会や遊びを交えつつ、日々の練習、合宿、自作の曲による文化祭ライブといった1年間を経て、軽音部は新入生でギター経験者の中野梓(なかの・あずさ)を迎える。最初こそ、部のお気楽さに真面目な梓は戸惑うが、先輩4人に触れ、彼女にとっても軽音部はかけがえのない場所になっていく。勉強、行事、友達とのおしゃべり。そんなものを調べに乗せたり乗せなかったりしつつ、軽音部の季節はめぐるのだった。

(さらに…)

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第170夜 千々に乱れる世界にその死を想え…『さよならもいわずに』

「昨日現像に出した写真を取りに行く/いつもの道/いつもの駅前/何故……/一体 何故/何故キホが!?/何故 あなたではなく………」 『さよならもいわずに』上野顕太郎 作、エンターブレイン『月刊コミックビーム』掲載(2009年7月~2010年4月)  「ヒマだからな!……

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第169夜 誰かに何かを伝える、全ての人に…『マンガで読む「分かりやすい表現」の技術』

 2014/04/14  100夜100漫,

「ばあちゃん/私 このチャンスに懸けてみようと思います/このリーフレットをちゃんと作り上げることができたら私/私はここにいられるんじゃないかって思うんです」 『マンガで読む「分かりやすい表現」の技術』藤沢晃治 原案、カノウ 漫画、銀杏社 構成、講談社ブルーバックス(……

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第168夜 髷と笑いの軌跡…『県立伊手高柔道部物語 いでじゅう!』

「ご、ごめんね。なんか変な奴ばっかりで…/けど、よかったら見学くらいしていってよ!」「(いい!)」「林田達のかけ合いは、桃ちゃんのお笑い心に火をつけた!」 『県立伊手高柔道部物語 いでじゅう!』モリタイシ 作、小学館『週刊少年サンデー』掲載(2002年7月~2005……

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第167夜 誰もが旅人で、だから帰る処が必要だ…『ホテルポパン』

「客室は10/でも1日に予約をいれるのは8組まで/夫婦かカップル/女性同士のみ/そんなんでもやっていけた時代の話だ」 『ホテルポパン』有間しのぶ作、竹書房『まんがくらぶ』掲載2003年12月~2008年11月)+書き下ろし  スキー客すら寄り付かない山奥に建つ小さ……

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第166夜 ひと皿ひと皿に込められた、“本当の私”…『寿司ガール』

「寿司ごときに私の生き方が変えられるなんて/認めたくないけどね!!」 『寿司ガール』安田弘之 作、新潮社『月刊コミック@バンチ』掲載(2011年1月~2012年5月)  深夜の回転寿司で、ふと入った寿司屋で、行きつけの店のカウンターで。それぞれの人生を抱えつつも、……

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第165夜 かつてこの国が経験した、凄絶な季節に…『夏のあらし!』

「それでも/夏の間だけでも/生きて再びこの世界に居られることを感謝したいわ/だから精一杯/楽しく生きるわ/命短し/恋せよ乙女/紅き唇/褪せぬ間に…ってね/生きてるあなたは/恋をしなよ!」 『夏のあらし!』小林尽 作、スクウェア・エニックス『月刊ガンガンウイング』→『……

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第164夜 10代は背伸びし、20代は首をすくめる…『たまりば』

「なんでハルオもまたアイス買ってんの?/さっき食べたじゃん」「オトナは1日にアイス2本食べてもいいんだよ」「いいなぁ〜/オトナ……」「そうでもねーよ」 『たまりば』しおやてるこ 作、エンターブレイン『Fellows!』掲載(2008年10月~2012年2月)  「……

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【随想】卒業シーズンに、“卒業”を描いた漫画を想う

 2014/03/27  随意散漫

 3月も25日を過ぎて、そろそろ卒業式シーズンも終わろうかというところですかね。  自分もそれなりの数の卒業式を経験してきましたが、どうにもあの雰囲気には弱いです。つい涙腺が緩んでしまう、といいますか。それはともかく、そんな季節に合わせて今回は“卒業”のある……

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第163夜 菌と人間、遠いけれども楽しい学びの道…『もやしもん』

「この学校はスゴいよ/いろんな人がいろんな意志で支えあってみんなで遊んでるんだね」 『もやしもん』石川雅之 作、講談社『イブニング』→同『月刊モーニングtwo』掲載(2004年7月~2014年1月)  この春、晴れて東京の某農業大学(これが正式名称)に入学した沢木……

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