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第131夜 ままならない日々と自分を嗤う強靱さ…『ゲゲゲの家計簿』
「今日の出費は……/本とコーヒーで八百円…/義姉さんに三千円借りて……/家内に生活費を渡すと…/ゼロだっ!?」

『ゲゲゲの家計簿』水木しげる 作、小学館『ビッグコミック』掲載(2011年5月~2012年10月)
昭和26年6月。武良茂(むら・しげる)は神戸でアパートの大家をしながら紙芝居を描いていた。アパートの名前は水木荘。もの覚えの悪い版元からはアパートの名前で「水木さん」と呼ばれ、それが後のペンネームになるとは露知らず。多忙と貧乏にあえぐ日々なのだった。
兄弟やその家族との共同生活と、毎月のやりくりに追いまくられながらも、茂は上京を決意。東京では貸本漫画に転向し、戦記ものや怪奇ものを中心に、矢継ぎ早にペンを走らせる。移り変わっていく戦後の社会の中、結婚や長女の誕生を経ながらも、茂の創作と生活の奮闘は続く。
