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第105夜 開かれた瞳に映る世界は、本質か、かりそめか…『魔女』
「あなたにも きっとみえるはずよ。/わたし達は皆……/“彼女たち”の眷族なのだから。/あなた自身のからだで/世界を確かめていきなさい。」

『魔女』五十嵐大介 作、小学館『月刊IKKI』掲載(2003年4月~2004年11月)
彼女たちはどこにでもいる。文明と歴史の堆積に、気だるい森の只中に、辺境の村の外れに、経済大国となったこの国に。
その力は、世界の秘密に連なっている。その力は、情け容赦のない、原初の荒ぶる光。その力は、天に至る科学をすら翻弄する蠱惑の虚(うろ)。その力は、あらゆるものを理解するまったき調和。
言葉という倫理は、なんの軛(くびき)にもならない。善悪を超えて、彼女たちは生きる。時には自らの復讐のために、時には救うべき世界のために。
彼女たちは、どこにもいない。現代という時代に葬られるという意味でなく、秘密を秘密として、ひっそりと息づいているために。
トルコ、熱帯、北欧、日本。それぞれの時代、それぞれの地域の魔女たちを、幻想的に描いた連作オムニバス。
