多くの人が、その成り行きを固唾を飲んで見守るダークファンタジー、三浦健太郎氏『ベルセルク』の、39巻が刊行されたのは今夏の始めの6月末。未完の大作になるのでは、と云われることも多い本作ですが、前巻からは1年余りというハイペースの刊行となりました。相変わらず遅きに失し過ぎ……
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【一会】『ダンジョン飯 5』……「めでたし」からの急転直下
まるで往年のコンピューターRPG『ウィザードリィ』あるいは『ダンジョン・マスター』のような迷宮探索と、そういう世界観での食にまつわる記載がミックスされた、九井諒子氏による妙に所帯じみた“剣と魔法”系ファンタジー『ダンジョン飯』。現在6巻まで刊行されていますが、まだ述べていなかった昨夏刊行の5巻から書きたいと思います。
人間の戦士ライオスが、迷宮内で炎龍(レッドドラゴン)に喰べられてしまった妹ファリンを救出するため、エルフの魔法使いマルシル、ハーフフットの鍵師チルチャックに、ドワーフの戦士センシを加えたパーティでダンジョンに再挑戦する――という導入で語られてきたこの漫画。ダンジョン内のモンスターを食材とした「魔物食」について、ちょっと常軌を逸し気味な興味を抱くライオスと、「魔物食」の実践家であるセンシのおかげか、その道中は結構な割合でドタバタ風味となりましたが、ともあれ前巻で当初の目的は果たされることとなりました。すなわち、因縁の相手である炎龍の打倒と、亡骸となっていたファリンの蘇生です。
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【一会】『魔法陣グルグル2 8』……人間いろいろ、魔法もいろいろ
今夏より三度アニメも放映中の、色モノ(「じゃないとは言わない」と今巻でニケ自身も云ってたりする)RPG風ファンタジー漫画、『魔法陣グルグル2』の8巻が6月下旬に刊行されました。相変わらず遅いですが、概要と思ったことなどを書き連ねたいと思います。 今巻のニケとククリ達……
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【一会】『七つの大罪 25』……3000年の過去で見るものは
伝説的騎士団〈七つの大罪〉と魔神王に従う〈十戒〉という2つのグループの戦いを中心に、物語の舞台ブリタニアをめぐって絡み合う各種族の思惑が描かれつつある『七つの大罪』。周回遅れ気味(既に次巻が出ています…)ですが、3月刊行の25巻について書きたいと思います。 今巻の限……
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【一会】『ダンジョン飯 4』……決戦の果て、癒やしのひと時と暗雲
コンピューターRPGを思わせるダンジョンの中、その深層でドラゴンに喰われた仲間を救うため、生息するモンスターを調理して栄養補給しつつ冒険を進める一行を描いた『ダンジョン飯』。4巻が出たのも2月の話になってしまいましたが、改めてその概要と感想を記したいと思います。 ち……
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【一会】『魔法陣グルグル2 7』……そして魔王となったもの
基本はファンタジー&メルヘンだけど、随所に滲む日本の観光地のお土産屋さん的な(良く云えばアットホーム、悪く云えば所帯じみた)雰囲気が特徴的なRPG的冒険譚の続編『魔法陣グルグル2』。1月末に7巻が出ました。初代から数えて3度目のアニメ化も決まったとのことで盛り上がる中、……
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【一会】『七つの大罪 23』……健気に自堕落に傲慢に、抗う者たち
人間・聖騎士・そして〈七つの大罪〉と、魔神族および〈十戒〉という二大陣営の戦いを中心に、ドルイド・妖精・巨人・女神族といった各種族の関わりが物語を深みに与える、鈴木央的アーサー王物語『七つの大罪』。最新の23巻が先月刊行となりました。ちなみに今巻の限定版付録は特製クリア……
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【一会】『ダンジョン飯 3』……水棲系食材の宝庫で思う、迷宮の環境学
コンピューターRPGの古典『ウィザードリィ』(wikipedia)を思わせる「狂乱の魔術師」によるダンジョンを舞台に、生息しているモンスターを捕食するという『ダンジョンマスター』(wikipedia)っぽい要素を組み込み、モンスター料理を味わいながらの探索行を描く、九井……
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【一会】『魔法陣グルグル2 6』……恋模様と引きこもり女神様と“龍”の波紋
ファンタジーだけど“たわし”や“さすまた”が登場し、メルヘンだけど“おっさん”の登場&活躍率が異様に高い、RPG的冒険漫画の続編『魔法陣グルグル2』。先月下旬に6巻の発刊となりました。読んで思ったことを書き留めたいと思います。 前巻で「勇者様」ことニケが魔王にさ……
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【一会】『七つの大罪 20』……迷宮の果てに集う、勇者・猛者・達人・強者
中世イングランド的な地・ブリタニアを舞台に、〈七つの大罪〉を始めとする聖騎士達と〈十戒〉を筆頭とする魔神族との、技と魔力の応酬が激化しつつある『七つの大罪』の20巻が刊行となりました。予告通り今月15日の刊行でしたが、ちょっと遅くなりつつ概要と感想を書きたいと思います。……