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漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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【一会】『進撃の巨人 23』……遠く離れた壁の内側で

進撃の巨人(23) (講談社コミックス)

 巨人から逃れ壁の中で生き延びた人類が、その存亡をかけて、壁外から襲い来る巨人と戦う。そんな当初の前提から、大きく変容した世界の構図が明るみに出た『進撃の巨人』。
 既に今月25巻が刊行されていますが、プレイバック的な意味合いも含めて、過日の22巻に続き23巻から読んで書いて行こうと思います。

 ちなみに、23巻の限定版付録は「リヴァイのスカーフエルヴィンのループタイ」です。ループタイの方は、前巻の叙勲式の場面で出て来た勲章を模しているっぽいですね。普段から着けられるかは微妙なところですが、隙あらば着用していきたいと思います。

 さて、前巻までで、エレンたち壁内人類(ユミルの民と云われるエルディア人)と、彼らを敵視し、同じエルディア人を使役して壁内人類を脅かそうとする勢力(マーレ人)という構図が明らかになりました。この状況を受けて、壁内人類たちはどのような方針をとるのか……と思いつつ今巻の頁を繰ると、そこには見慣れぬ少年の姿が。
 ファルコという名の、このエルディア人の少年は、どうやらマーレ軍の戦士候補生という立場にあるみたいです。既に22巻で語られたように「9つの巨人の力」を受け継いだ者の寿命は13年。そのため、巨人の力を受け継ぐ候補者は常に育成されているのでしょう。
 そして、彼らが投入されている、このスラバ要塞攻防戦から窺い知るに、マーレには壁内人類以外にも敵対している相手がいるようです。ファルコたちが壊滅させようとしている中東連合艦隊という名前は現実にもあり得そうですが、現実の世界地図と同じ位置関係と仮定すると、やはりエルディアやマーレは西洋に属し、中東があって、ミカサの一族の出身地があると目される東方がある、ということになるでしょうか。

(さらに…)

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