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漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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【一会】『アルテ 7』……一つの仕事の終わりに

アルテ 7 (ゼノンコミックス)

 ルネサンス後期のイタリアを舞台に、貴族出身の少女アルテの画家修業を描く『アルテ』。現在8巻まで刊行されていますが、まずは昨夏刊行の7巻について書きたいと思います。

 名家ファリエル家の若き実力者ユーリに請われ、一家の肖像画を制作し、同時に当主の娘カタリーナの家庭教師を勤めるためヴェネツィアにやってきたアルテ。それらの仕事は今巻でひと段落となり、彼女はある選択を下すことになります。
 ――ですが、ひとまずアルテの話は一休み、物語はしばし、女中のダフネをクローズアップすることとなります。使用人たちの間で密かに行われていた「アルテがカタリーナを教育できるか否か」という賭けにひとり勝ちした彼女が、その儲けをどう使うか、というのが冒頭2話「密事」の骨子と云えるでしょう。

(さらに…)

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