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【一会】『アルテ 4』……想いを残し、新天地へ

16世紀初頭のフィレンツェを舞台に、貴族出身ながら画家を志望する元気少女アルテの修行の様子と、師匠であるレオへの淡い恋心、当時の人々の生活描写がそれぞれに興味深い『アルテ』。先ごろ4巻が発刊されましたので、書き留めておきましょう。
前巻では重労働のフレスコ画の助手を何とかこなし、男社会である工房の同業組合に認められたアルテですが、今巻もまた変化の予感が漂っています。それをもたらしたのは、やはり前巻のラストで登場した貴族らしき青年でした。名門ファリエル家のユーリと名乗った彼は、自身の地元であるヴェネツィアへとアルテを連れて行きたいと申し出ます。名目はファリエル家の肖像画家、兼、彼の姪っ子の家庭教師。アルテを誘う理由は「女」で「貴族」出身だから、と、この辺りも予想通りですね。
一度は断ったものの、結局アルテはユーリの誘いを受け、レオのもとを一時離れることに。レオとお供の人たちと一緒に、陸路と海路を乗り継いでヴェネツィアに到着、というところまでが今巻本編の内容ですが、そのプロセスにはやはり、仕事と女性をめぐるエピソードが配置されておりました。
