100夜100漫

漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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【一会】『コトノバドライブ 2』……緩やかに拡がる彼女の世界

コトノバドライブ(2) (アフタヌーンKC)

 ヒゲの店長(けっこう剃っちゃってますが)と2人でスパゲティ屋を切り盛りしつつ日々を暮らす、すーちゃんの日常に、1話あたり1つ、ほんの5分間の不思議を織り交ぜて綴られる小エピソード集『コトノバドライブ』の2巻が先月刊行されました。今巻はカラーページが無いのがちょっと残念ですが、1巻に続いて不思議の空気が満載の1冊となっています。

 一読、1巻で抱いた世界観を改めないと、と感じました。というのも、芦名野先生の前作(100夜100漫第9夜)や前々作(100夜100漫第91夜)のイメージがあったので、何となく本作の世界観も「何らかの理由によって人間が減少してきている長閑な時代(未来?)」と認識していたのですが、今巻では、家飲みするような友達や実家、中学時代に吹奏楽部に入っていたという過去なども披露され、すーちゃんが割と普通な現代人ライフを送っていることが分かったからです。店長の姪御さんのエピソードでは新潟県が存在していることも分かりましたし。
 1巻を読み返すとコンビニやスーパーもあるし、テレビも放送しているようだし、それだけで確定するのももちろん乱暴ではありますが、少なくとも前2作ほどには、現在の日本と隔たった世界ということではなさそうです。モブ(群衆)やバイクで走っている時の対向車など、「たくさんの人間」を思わせる描写が省略されているので、すーちゃんと周囲の人々しか居ないように感じますが、それは不思議を描写する上での工夫と見るべきでしょう。

(さらに…)

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