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漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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【一会】『アルテ 3』……難仕事の顛末は、よく寝、よく食べ、よく鼻血

アルテ 3 (ゼノンコミックス)

 ここでは初めて言及する『アルテ』。第3巻が先日発刊されたので語りたいと思います。
 盛期から後期ルネサンスへと移りつつある16世紀初頭のフィレンツェを舞台に、貴族の少女でありながら“自分自身の力で生きる道”を目指し、偏屈な画家のおしかけ弟子となったアルテ。そんな彼女を主人公に、ぶっきらぼうな親方レオや当時の人々の暮らしを描いた漫画です。男社会の中での女性の扱いや立場、現代にも通じそうな職人たちの仕事観、それに師への淡い想いなども織り込んだ綺麗な作品となっています。

 1~2巻では、アルテが実家を飛び出し、狭いながらも工房を営むレオのもとにどうにか入門し、幾つかの困難を切り抜けつつ働く姿を描いていました。勉強のために人体解剖を見に行ってひと騒動あったり、高級娼婦(コルティジャーナ)のヴェロニカに対して複雑な感情を抱いたり、自分と同じ働く女性である針子たちと一緒になって仕事をしたりと、なかなか起伏に富んだアルテの画家修業ですが、貴族出とは思えないタフさと明るさで頑張る彼女には、周囲の人間だけでなく読者もまた元気づけられるように思います。

(さらに…)

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