100夜100漫

漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

*

「 日別アーカイブ:2015年01月20日 」 一覧

第196夜 世界を憂う躁状態に、笑って唖然…『エクセル・サーガ』

「出たな権力の手先!」「……いいけどよ」「ええと!/とりあえず名を名乗れっ」「個人情報は答えられないわ/市役所の方から来た者よ」「ほんに胡散臭いな/わしら」


エクセル・サーガ 1 (ヤングキングコミックス)

エクセル・サーガ六道神士 作、少年画報社『ヤングキング アワーズ』掲載(1996年6月~2011年7月)

 F県F市。腐敗した世界を是正すべく、世界征服…のための一国征服…を無理なく遂行するために、まずは市街征服をもくろむ秘密組織、理想推進機関アクロス の地下秘密基地はここにあった。
 といっても当初のメンバーは、遠大な理想を玄妙な言葉で表明する総帥イルパラッツォと、やたらハイテンションなだけの女性幹部兼参謀兼戦闘員兼トイレ掃除のエクセルの2人だけ。組織増強のために新たに選出される女子構成員ハイアットとエルガーラの2人も、かたや異様に病弱、かたや思考が口に出過ぎと秘密組織としてはやや不安な人員だ。
 それでも自称“ナンバー2”の自負のもと、活動費獲得(バイト)や生活費捻出(バイト)に潜伏任務と、エクセルの奮闘(というか空回り?)は続く。それはもう、緊急食糧として確保された白犬メンチが心労で自暴自棄になるほどに。
 一方、政財界に顔が利く謎の実力者、蒲腐(かばぷ)博士は、アクロスの暗躍を何となく察知、市役所内に市街環境安全保障局を設立する。普通の地方公務員と思って新規採用に応募した渡辺通(わたなべ・とおる)、岩田紀國(いわた・のりくに)、住吉大丸(すみよし・だいまる)、松屋美咲(まつや・みさき)の4人は、自分たちの仕事が「正義の戦隊」だと聞いて大困惑(一部しない人もいるけど)。が、既に秘密を知った彼らには拒否権はなく。オーバーテクノロジーによる武装や、天才科学者だが女児をこよなく愛する四王寺五条(しおうじ・ごじょう)の手によるアンドロイド六本松(ろっぽんまつ)を受け入れつつ、職務に臨むのだった。
 かくして、極めて行き当たりばったりに秘密組織と正義の戦隊によるローカルな攻防が始まる。それは、イルパラッツォと蒲腐という双方の首魁をめぐる永い物語の最終章でもあるのだった――。

(さらに…)

広告

広告

広告

広告