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漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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第139夜 陰鬱でも絶望ではない…『なるたる 骸なる星 珠たる子』

「あーーー図工ってキライ〜〜/あたしのこのあふれる夢を/こんなちっぽけな紙の上に描かせようなんて/絶対!!/ムリ!!」「じゃあその夢ってもんは/どれだけの大きさがあれば作れるんじゃろ」「  地球」


なるたる(1) (アフタヌーンKC (186))

なるたる 骸なる星 珠たる子鬼頭莫宏 作、講談社『月刊アフタヌーン』掲載(1998年4月~2003年11月)

 小学6年生の玉依(たまい)シイナは、民間航空機のパイロットをしている父と2人暮らし。料理など家事をこなしながらも友達の多い元気な少女だ。小学校最後の夏休みを迎えた彼女は、島で暮らす父方の祖父母の家に行き、眠りの狭間で不思議な声を聞く。翌日、地元の子たちと海で遊んでいる途中で溺れるシイナだったが、ほどなく島の医院前に倒れているところを発見される。
 シイナを救ったのは、彼女が溺れる直前に海の底で出会った星の形をした奇妙な生き物だった。コミュニケーションがとれているのかも分からない、その奇妙な生き物を“ホシ丸”と名付けたシイナは、ホシ丸とともに島を後にする。
 前後して、人類は空に正体不明の飛行体を認めていた。既存のどんな生物にも属さず、機械とすら思わせる無機質なそれらを、伝承の竜になぞらえる大人達。一方で、いずれ竜となる“竜の子”と意識をリンクする子供達が現れ始める。そうした少年少女たちの中には、物体の分子配列を変化させて万物を創り出す“星の子”の力を使い、世界を改変しようと企てる者もいた。
 自らもまた“竜の子”ホシ丸と行動を共にするシイナは、自分がホシ丸とリンクしていないことを不思議に思いながら、“リンクした子供”との戦いや対話、竜を追う大人達と出会いながら日々を暮らしていく。
 やがてシイナは中学生となり、竜と竜の子をめぐる人々の動きは慌ただしさを増していく。吹きすさぶ滅びと死の匂いの中、世界の秘密は静かに彼女に舞い降りる。

(さらに…)

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