漫画のレビュー&随想 | 100夜100漫

――夜毎、お話ししましょう。貴方が私を縊(くび)らぬ限りは。

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「 青春 」 一覧

第101夜 恋と友情は、廻る星座とともに…『星の瞳のシルエット』

「気がつくと/まわりはみんな/そわそわ わくわく/あの人がすき この人がすき/毎日ドキドキきらめいて 14歳――――そうね/憧れ とか/恋 とか/片思い………とか/そんなことばが/いつのまにか もう/似合うときになったんだな」


星の瞳のシルエット 第1巻 (フェアベルコミックス CLASSICO)

星の瞳のシルエット柊あおい 作、集英社『りぼん』掲載(1985年11月~1989年4月)

 中学2年生の沢渡香澄(さわたり・かすみ)は、親友の森下真理子(もりした・まりこ)、泉沙樹(いずみ・さき)と慌しくも楽しい学校生活を謳歌していた。真理子が「好きな人ができた」と云うのを聞いて、香澄はいつの間にか自分たちがそんな時期にいることに気付く。
 恋愛経験の乏しい香澄にも、たった1つ初恋と云えそうな記憶があった。それは、幼い頃に祖母の家の近くのすすき野原で、見知らぬ男の子からもらった「星のかけら」の思い出。全天で最も明るい星、シリウスにも似たその石を、香澄は肌身離さず持ち歩き、大切にしていた。
 沙樹の幼馴染の白石司(しらいし・つかさ)への用事に付き合った香澄は、訪れた弓道部で司と一緒に弓を引く久住智史(くずみ・さとし)と出会う。真剣に的を狙う智史を知らず眼で追う香澄。彼こそが真理子の意中の人であると知り、軽い落胆を味わうが、そんな折、ラジオ番組に「すすき野原の男の子」から「シリウスの星のかけらの女の子」に宛てて曲のリクエストがかかる。
 「すすき野原の男の子」は誰なのか。香澄のほのかな恋心の行方は。中学から高校へと移ろう時と星空の下、少女たちと少年たちは、ひたむきで清冽な恋模様を描く――。
(さらに…)

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第87夜 パロディ、ジェラシー、満載の空騒ぎ…『太臓もて王サーガ』

「みなのもの!/出合え出合えー!!/美女はオレと出会え出会えー!!」 『太臓もて王サーガ』大亜門 作、集英社『週刊少年ジャンプ』掲載(2005年7月~2007年5月)  現実と幻想の狭間にある世界、“間界(まかい)”の王子、百手太臓(ももて・たいぞう)が人間界にや……

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第85夜 甘口な、けれど薄荷も効いた日々…『ハチミツとクローバー』

「うまくいかなかった恋に意味はあるのかって/消えていってしまうものは無かったものと同じなのかって――」 『ハチミツとクローバー』羽海野チカ 作、宝島社『CUTiEcomic』→集英社『ヤングユー』→『コーラス』掲載(2000年6月~2006年7月)  美大生の竹本……

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第82夜 旅の最果てを目指し、少年と彼女は行く…『銀河鉄道999』

「あなたは機械の体をくれるという星へ行くのね/もし私をいっしょにつれていってくださるならパスをあげるわ/私と同じパスをあげるわ」「パス?」「そう/パスよ/無限期間有効の銀河鉄道の定期よ」 『銀河鉄道999』松本零士 作、少年画報社『少年キング』掲載(1977年1月~……

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第81夜 ゲームと世界の特異点…『PSYCHO+(サイコプラス)』

「知らないの?/この緑色はね……/悪魔の色なんだよ!!」 『PSYCHO+(サイコプラス)』藤崎竜 作、集英社『週刊少年ジャンプ』掲載(1992年11月~1993年2月)  もって生まれた緑色の瞳と髪という特異体質のせいで、日陰者の生活を余儀なくされていたゲーム好……

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第76夜 サッカーごしに見える、少年達の心の形…『ホイッスル!』

「ボールをけってるだけで幸せなのに/どうして勝ちたいんだろうね?/それぞれいろんな熱(きもち)をボールに託して試合をする/負けたらそこで途絶える/勝てば先につながる熱(きもち)/途絶えさせてしまった熱(きもち)に勝った側が返せることは/次もまたその次も途絶える時がくるまでは/自分……

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第74夜 彼女は庶民的な日常とSF世界を行き来する…『成恵の世界』

「飯塚クン/私なんか誘ってもつまんないわよ」「そ/そんなコトないよっ」「ビンボくさくてネクラでも?」「うん」「愛読書が女性セ○ンでも?」「う うん」「父が宇宙人でも」「うん」 『成恵の世界』丸川トモヒロ 作、角川書店『月刊少年エース』掲載(1999年4月~2012年……

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第73夜 みせろ昭和魂! 全力のケンカ大活劇…『あまいぞ!男吾』

「質問!/巴男吾にとって奥田姫子とはなんですか?」「ライバルってとこかな…。」「アリガト、男吾くん!」 『あまいぞ! 男吾』Moo.念平 作、小学館『月刊コロコロコミック』掲載(1986年4月~1992年7月)  巴男吾(ともえ・だんご)は元気とケンカの強さが自慢……

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第68夜 古流VS剣道にみる“強さ”…『チャンバラ 一撃小僧隼十』

「…なにをビビッちょるんかオレは…/戦を挑むんやったら怖いのは当たり前やろ…/それでも戦った男がそこにおる!!/…ふるえなんち…/噛み砕け!!/オレも“鷹津”やろうが!!!」 『チャンバラ 一撃小僧隼十』山田恵庸 作、講談社『週刊少年マガジン』掲載(2002年10月……

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第67夜 偽りの表情が紡ぐ恋情と友情は、真実か…『彼氏彼女の事情』

「もし傷つくのなら/最初の相手は/有馬がいいわ/……/その日/“彼氏”“彼女”になりました。」 『彼氏彼女の事情』津田雅美 作、白泉社『LaLa』掲載(1996年6月~2005年3月)  神奈川県内トップの進学校、県立北栄高校に入学した宮沢雪野(みやざわ・ゆきの)……

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