100夜100漫

漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

*

「 勝負 」 一覧

【一会】『ドリフターズ 4』……“武士”は、それと認めた相手の首をしか欲しがらない

ドリフターズ  第4巻 (ヤングキング・コミックス)

 遅くなりましたが書きます。歴史上の英雄・豪傑たちがファンタジー世界で一堂に会し、地域も時代も越えて共闘あるいは対決するという、男子なら誰もが一度は妄想したことがあるだろうストーリーを、作者の前作(100夜100漫第39夜)同様の洋画チックな台詞回し&一線を超えたマッドネスで放つ本作『ドリフターズ』。4巻からになりますが、感じたことなど書いていこうと思います。北欧神話のヴァルハラをアレンジしたかのような物語世界で繰り広げられる、英雄たちの正義(…というか発想や価値観と云った方が正確?)のせめぎ合いが痛快な漫画ですが、やはり前作と同様刊行ペースがゆっくりなので、単行本で一気に読み通したいところでしょう。

(さらに…)

広告

広告
thumbnail

【一会】『ギガントマキア』……全存在を巻き込んだリングのただ中で、咆える

 『ベルセルク』があまりにも有名な、というか、それ以外の作品はこのところ手がけておられなかった三浦健太郎氏ですが、数えてみれば今作『ギガントマキア』が実に24年ぶりとのこと。武論尊氏の原作で書いた『ジャパン』以来ということになるんでしょうか。24年という年月を思え……

thumbnail

第182夜 構えたそれは、自他の纜(ともづな)…『BAMBOO BLADE』

「コジロー先生」「キリノ」「だったらこれから実績をつくればいいじゃないですか」「これから……?」「そーです! この剣道部をもっともっと強くして――/全国大会に出場させるんですよ!!/誰もが認める結果を残せば/誰も何も言えなくなりますよ!!」 『BAMBOO BLAD……

thumbnail

第178夜 奇抜さをうっちゃる相撲魂…『大相撲SF超伝奇 五大湖フルバースト』

「この技のキレ……………/そして この土俵さばき!!/もはや間違いありません!!/遂に!!/ついに…/還って来たッッ(カム・バック)!!!/デトロイトの英雄が/全米相撲の聖地に/ご帰還だ――――ッ(カム・バ――――ック)!!!」 『大相撲SF超伝奇 五大湖フルバース……

thumbnail

第176夜 夢現と血まみれの刃の向こう、優しさの咲く…『竹光侍』

「要するに、今の某(それがし)に刀は無用。」「大事な子を一人忘れておいでだよ、お前様」「ん……/見慣れぬ子だな……」「覗いてごらんな、ふふふふふ…」 『竹光侍』永福一成 原作、松本大洋 作、小学館『ビッグコミックスピリッツ』掲載(2006年8月~2010年3月) ……

thumbnail

第175夜 水面に映る明朗快活…『ケンコー全裸系水泳部ウミショー』

「ここで泳ぐ意味ないことないよ/レベルとか/そんなこと言っちゃダメだよ/ここではみーーんな/楽しいから泳いでるんだよ」 『ケンコー全裸系水泳部ウミショー』はっとりみつる 作、講談社『週刊少年マガジン』掲載(2005年7月~2008年4月)  “ウミショー”こと県立……

thumbnail

第161夜 ネタの嵐がもたらす奇妙な詩情…『平成義民伝説 代表人』

「魚権(ウォーケン)は自分に誓った/イガラシのために命をかけて「シャクレル」と/そして/イノキとイノチは/ちょっと似ている/と思った」 『平成義民伝説 代表人』木多康昭 作、講談社『週刊少年マガジン』掲載(2002年2月~同5月)  国民的男性アイドルユニットIG……

thumbnail

第158夜 狂わざれば、その時代を生きること能わず…『シグルイ』

「士(さむらい)の命は/士の命ならず/主君のもの/なれば/主君のために死場所を得ることこそ/武門の誉れ/封建社会の完成形は/少数のサディストと多数のマゾヒストによって構成されるのだ」 『シグルイ』南條範夫 原作、山口貴由 作画、秋田書店『月刊チャンピオンRED』掲載……

thumbnail

第130夜 路地裏の泥臭き死闘と不良達の純粋さ…『ホーリーランド』

「はっきり言う/今のままじゃあオマエはもう通用しねえ!!!」「それでも…/それでも僕は街にいたい!/今戻ったら−−−/今戻ったら僕は一生−−−−/あそこから出られない気がする」 『ホーリーランド』森恒二 作、白泉社『ヤングアニマル』掲載(2000年10月~2008年……

thumbnail

第118夜 卑屈者に贈る、洒脱で過激な虚飾術…『メイキャッパー』

 2013/10/23  100夜100漫, ,

「ここ一番/オトしたい男がいるとき言って来な/キリストも欲情するイイ女にしてやる」 『メイキャッパー』板垣恵介 作、(スタジオシップ[現 小池書院])『ヤング・シュート』→『コミック・シュート』』掲載(1989年7月~1991年9月)  例えどんな容貌であろうとも……

広告

広告