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【一会】『双亡亭壊すべし 6』……命を振り絞るということ
呪わしいおばけ屋敷に対抗する人間たちの知恵と能力を結集した、亡者VS生者の物語と思いきや、屋敷に干渉する宇宙の彼方からの意思が明らかとなり、にわかにSFチックホラーアクションの色を帯びてきた『双亡亭壊すべし』。先日に引き続いて、昨年10月刊行の6巻について書きたいと思います。
紅の助力と凧葉の言葉によって、鬼離田三姉妹のうち次女・雪代と三女・琴代はどうにか乗っ取られることはありませんでした。が、外道修験者の朽目を始め相当数の人員がやられてしまいましたし、残った能力者達も疲労の色が濃い状態。
そして自衛隊による爆破作戦も不発ときては、宿木の下した撤退という判断は合理的だと云えるでしょう。実際、ほぼ全員が同意しましたし、読んでいる自分もその方がいいと思いました。
しかし、異を唱えるものがありました。凧葉です。