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漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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【一会】『ダンジョン飯 5』……「めでたし」からの急転直下

ダンジョン飯 5巻 (ハルタコミックス)

 まるで往年のコンピューターRPG『ウィザードリィ』あるいは『ダンジョン・マスター』のような迷宮探索と、そういう世界観での食にまつわる記載がミックスされた、九井諒子氏による妙に所帯じみた“剣と魔法”系ファンタジー『ダンジョン飯』。現在6巻まで刊行されていますが、まだ述べていなかった昨夏刊行の5巻から書きたいと思います。

 人間の戦士ライオスが、迷宮内で炎龍(レッドドラゴン)に喰べられてしまった妹ファリンを救出するため、エルフの魔法使いマルシル、ハーフフットの鍵師チルチャックに、ドワーフの戦士センシを加えたパーティでダンジョンに再挑戦する――という導入で語られてきたこの漫画。ダンジョン内のモンスターを食材とした「魔物食」について、ちょっと常軌を逸し気味な興味を抱くライオスと、「魔物食」の実践家であるセンシのおかげか、その道中は結構な割合でドタバタ風味となりましたが、ともあれ前巻で当初の目的は果たされることとなりました。すなわち、因縁の相手である炎龍の打倒と、亡骸となっていたファリンの蘇生です。

(さらに…)

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