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漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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【一会】『白暮のクロニクル 9』……ついに辿り着いた、これが真相――か?

白暮のクロニクル 9 (ビッグコミックス)

 不老不死に近い吸血鬼っぽい種族“オキナガ(息長)”が存在する世界。見た目は少年ながら88歳の“オキナガ”雪村魁(ゆきむら・かい)と、彼らを管理する厚生労働省夜間衛生管理課(通称やえいかん)の新人・伏木あかり(ふせぎ・――)が、12年に1度、未年ごとに若い女性を殺す「羊殺し」を追う、社会派オカルティック推理『白暮のクロニクル』。8月末の話ではありますが新刊の9巻が出ました。遅れ馳せながら、概要と感想を記しましょう。

 前巻では特に色々ありましたので、先にその辺を整理してみます。
 「羊殺し」を追う過程で明らかになった、昭和18年12月24日に大女優・伊集幸絵(いじゅう・さちえ)が殺された事件。そして、その現場に居合わせた、あかりの上司にして“オキナガ”でもある竹之内唯一(たけのうち・ただひと)への疑惑が持ち上がったのでした。
 大騒ぎの末、彼の追憶が語られるとともに容疑は晴れましたが、手がかりを求めて訪れたオキナガ収容施設・長野光明苑で、伊集幸絵殺しの新たな容疑者が浮上しました。その最中、あかりと魁に接近してきたのは、魁に対して自らを「君の兄」だと説明し、あかりを「大きな羊」と評する不思議な少年。多分オキナガであろうこの少年の素性と、「羊殺し」に繋がるかもしれない伊集幸絵殺しの犯人の追及――事態は、この2点について進んでいきそうな気配です。

(さらに…)

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