【探訪】小学館オバQビルのハイレベル落書きを見に行ってきました
2013/09/12
せっかくの夏休みなので、千代田区神保町にある小学館の落書きを見に行ってきた。
一応説明すると、この9月に取り壊しが決まっている小学館の旧社屋(通称“オバQビル”)内の壁面に、小学館ゆかりの漫画家がこぞって落書きをして下さったというもの。『少年サンデー』や『ビッグコミックスピリッツ』で活躍している漫画家の生落書き(変な言葉だけど)が見られるとあって、Twitterやネット掲示板で話題になっている。
そこそこ写真を撮ってきたので、いつもとは趣向を変えて、ルポ形式でお楽しみいただければと思う。
(※小学館の編集者さんのtwitterにて「写真撮影、SNS等への公開もOK」との声明がありましたので掲載しますが、問題がありましたらご一報下さい。)
ちなみに後日、ビル内の一般公開にも行ってきました。こちらです。
【探訪】小学館オバQビル内部の落書きを見に行ってきました(1)
というわけで某日、東京メトロ半蔵門線で小学館ビル最寄の神保町駅へと向かった。
改札を出ると看板にビルの最寄り出口が記されている。目指す小学館ビルはA8出口だ。
地下コンコースをかなり歩く。都営三田線のホームからだとかなり近いようだ。
ようやくA8出口に辿り着くと、最寄りどころか直接ビルへの入り口があった(既に社の機能は仮社屋に移っているためシャッターが閉まっていた)。階段を上がって地上に出た。
お盆にもかかわらず、結構な人数が。
窓の枠に登る、多少お行儀の悪いことをしている人がいるのは、壁に落書きが満載な社屋の中には一般人は入れないためだ。
窓ガラスにも落書きがあるので、ひとまずそれを見てみることに(ちなみに、撮影は薄暗くなってからの方が綺麗に撮れた)。
まずは怪物くんとQ太郎。Qちゃんは『高橋聖一のよいこのSF劇場』(8/30発売)の高橋聖一先生の作か。怪物くんの方の作者は不詳。
千葉コズエ先生の落書きと思われる。キャラクターは不詳(『君と恋におちる魔法で』かな?)。
漫画版『アイカツ』。作者は不詳。。鏡文字なのは、ガラス窓の内側から書いたものを外側から見ているからです。
署名から、加藤みのり先生かと。キャラクター不詳。
ラムさん(敢えて敬称)。
外側からの視線を意識して描いておられる方々も。
不明。ただし左に居るのは露伴先生。「ヘブンズドア!」と書いてある。
つい先日(100夜100漫第99夜)扱った萩尾望都先生。
次に、窓のすりガラスの隙間から何とかビル内の落書きを撮ってみた。望遠なので画質が悪いのはご容赦を。
いきなり“ともだち”が垣間見えた。
島本和彦先生。『風の戦士ダン』と思われる。落書きとは思えないクオリティ。
『グラゼニ』。あれ、講談社ですよね…? しっかり「(C)講談社」と書いてある。
賞味30分ほどだったけれど、生の画の力を味わえた時間だった。
漫画の発祥については詳しく調べたことはないが、こんな風に落書きから自然に沸き起こってきたものなのではないかと思う。カンバスや画用紙ではなく、悪戯ごころ満々で、含み笑いをしながら描かれるのが漫画の本質なのだろう。
先生方が描いているところは目の当たりにはできなかったけれど、きっと、さぞや楽しく描かれたと思う。
解体工事の案内には、9月2日着工と記してあった。ニュース記事によると、8月16日までは8時半~20時まで照明をつけているが、17日以降は格子を下ろしてしまうため見辛くなってしまうとのこと。
残り時間はもう僅かだが、もし15・16日に近くを通ることがあれば、寄り道されてはいかがだろう。
(以下、後日加筆)
ロビー内の点灯期間は25日まで延長された。
さらに、24、25日に館内一般公開が決定した。公開時間は9:00~21:00。8:15より整理券3,000枚を配布するとのことである。