100夜100漫

漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

*

「 日別アーカイブ:2013年08月26日 」 一覧

第102夜 脱力オチが、疲れた心にじわりと効く…『しょんぼり温泉』

「また来てねー」


しょんぼり温泉 1 (ジャンプコミックス)

しょんぼり温泉小田扉 作、集英社『ジャンプスクエア』掲載(2009年11月~2012年1月)

 諸堀(もろほり)温泉は、かつてはドラマのロケ地になったものの、特に目玉となる観光スポットもなく、ガイドマップは20年前に作られたきりという寂れた温泉地。当然のように閑古鳥が鳴く食堂の娘で中学1年生の島守巻子(しまもり・まきこ)は、このしょぼい町の現状を打開しようと思い立つ。
 うやむやな感じでラーメン屋に設置されている観光協会の協会長に就任すると、スナックの息子で小学生のたかひろとともに諸堀の町おこしに着手する巻子だが、どうも巧くいかない。
 大人たちも現状がいいとは思ってはいないが、祭りを復活させたり、マニアックなスポーツの世界大会を後援したり、ご当地アイドル、お見合い、郷土史編纂、ギネス記録樹立など、色々な策を巡らせても、イマイチちぐはぐな結果に終わってしまう。それに、何となく日々が過ごせてしまっているために危機感はあまりない。
 まばらにやってくるお客たちは、変な興味や複雑な事情があったりの奇妙な人たちばかり。そんなこんなで、有名温泉地にも秘湯にもなれそうもない、諸堀の生温かい日々は続く。
(さらに…)

広告

広告

広告

広告