漫画のレビュー&随想 | 100夜100漫

――夜毎、お話ししましょう。貴方が私を縊(くび)らぬ限りは。

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「 悲壮 」 一覧

【一会】『いぬやしき 5』……それは、果たして贖罪なのか

いぬやしき(5) (イブニングKC)

 地球外生命体らしき存在たちの事故に巻き込まれ、現在の人類には不可能な能力を付与されたアンドロイドとして復活した、初老の犬屋敷壱郎(いぬやしき・いちろう)と高校生の獅子神皓(ししがみ・ひろ)の、それぞれの“生きている感じ”をめぐる活躍と殺戮を描く『いぬやしき』。先月後半に5巻が刊行されましたので、思ったことを書き留めます。

 今巻はほぼ全部が、凶悪連続殺人犯として指名手配された皓の物語。壱郎さんはほとんど出てきません(皓の旧友である直行と共に皓の行方を心配するシーンで1ページだけ登場しています)。
 前巻ラストで、逃亡先で皓に好意を寄せる渡辺しおん(わたなべ・――)に声をかけられた皓は、そのまま彼女の家に潜伏することに。両親が早くに亡くなり、祖母と孫の2人暮らしの渡辺家は、逃亡者である皓を受け入れます。もちろん、しおんは皓の所業を知っていますが、普段テレビを観ない様子の彼女のお婆さんはどうでしょう。作中ではそこが明確に描かれず、それが皓が感じる不安さを助長しているようにも読めます。
 それでも潜伏先を手に入れたことで、皓の精神は束の間の安息を得た様子。しかしその反面、ネットやテレビに文字通り常時接続できる彼は、自分に対する人々の肉声から逃れられないし、とある悲報を切っ掛けに、再び凄惨な所業を繰り返すことになります。

(さらに…)

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【一会】『七つの大罪 17』……それぞれの試練の時

 ここのところ更新が刊行に追い付いていないで恐縮ですが、先月発刊の『七つの大罪』17巻を読みましたので書き留めておきます。ちなみに今巻の限定版には付箋ブックが付属。これはけっこう実用的かもしれません。  今巻はずばり、いわゆる修行の巻と云えるでしょう。メリオダス……

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第204夜 惑い彷徨ってこそ、救う世も在れ…『水使いのリンドウ

「わからないよアッシュ…/いままでも何も知らずに間違いだらけだったんだ……/自分が正しい自信は何もない…」 『水使いのリンドウ』一色登希彦 作、集英社『ジャンプSQ.19』掲載(2010年8月~2012年6月)  竜と皇族(おうぞく)の間に交わされる百年契約で成り……

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【一会】『白暮のクロニクル 5』……研修のち悪意不在の罪、ときどきラブコメ

 吸血嗜好と長命性を持った“オキナガ”がいる世界を舞台に、厚生労働省夜間衛生管理課(通称やえいかん)の新人、伏木あかり(ふせぎ・――)と、古参の“オキナガ”雪村魁(ゆきむら・かい)を中心に描かれる、ファンタジック社会派公務員ミステリ(?)なこの漫画、予告通り4月末の5巻刊……

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【一会】『Pumpkin Scissors 19』……“人間”との戦いを、嘲笑うな

 “帝国”とフロスト共和国の戦争による大小の「戦災」からの復興を担うとして設置された、帝国陸軍情報部第3課、通称「パンプキン・シザーズ」。そのメンバーの活躍を描くこの漫画ですが、前巻からおよそ10か月をおいての新刊刊行となりました。  前巻に引き続き描かれている……

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【一会】『猫瞽女―ネコゴゼ― 1』……猫耳による哀愁の唄と寂びた言葉

 実は最近、猫を飼い始めたのだけど、家の環境に慣れてくれるまでなかなかに大変でした。そんな折この漫画が刊行されたので個人的なタイムリー感を抱いたりしております。『朝霧の巫女』(100夜100漫第56夜)の宇河弘樹先生による新作です。  現実とパラレルな、猫たちによる……

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第202夜 血溜まりに“真の友情”を映して…『バトル・ロワイヤル

「オレもだ……/オレもお前も少しずつ間違っていたんだ…/――だから俺とお前でだっ」「えっ!?」「オレの判断とお前の心(ハート)が一つになって……/本当の正解だっ」「………/……………ありがとう/川田」「――ったく………/お前ってヤツは涙腺の涸れねえ男だなっ」 『バト……

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第200夜 かつての罪と命の重さ、抱えてなお歩け…『鋼の錬金術師

「目に見えない大きな流れ――/それを「世界」と言うのか「宇宙」と言うのかわかんないけど/オレもアルもその大きい流れの中のほんの小さなひとつ/全の中の一/だけどその一が集まって全が存在する/この世は想像もつかない大きな法則に従って流れている/その流れを知り/分解して再構築する…/そ……

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第194夜 可憐な悪夢と、凄惨な現実を、その日記に…『アノネ、

「誕生日にもらった鍵つきの日記帳は/秘密の扉みたい/床におくと鏡にもなるの/のぞきこむと/未来がみえる」「花子/花子/どうしてこんなことに」「太郎さん/太郎さん/あのね――」 『アノネ、』今日マチ子 作、秋田書店『エレガンスイブ掲載(2011年2月~2013年4月)……

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【一会】『進撃の巨人 15』……それは誰が為の“選択”か

 考えてみたら、作品そのものについて言及するのは初めてです、『進撃の巨人』。  人類を脅かす強大な巨人が闊歩する“壁”の外と、母を殺され全ての巨人を駆逐せんと怒りに燃えるエレン・イェーガー、その幼馴染で卓越した戦闘能力を有すミカサ・アッカーマン、同じく幼馴染で体力的には……

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