漫画のレビュー&随想 | 100夜100漫

――夜毎、お話ししましょう。貴方が私を縊(くび)らぬ限りは。

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「 ギャグ 」 一覧

第127夜 奇想に重ねた、直球ど真ん中な成長ロマン…『美鳥の日々

「い…いや、違う!/何でオレの右手が女になってんだ!?/てゆーか、お前、何でオレのこと知ってんだよ!!!」「あ、あの…/それは…つまり、その…/私、ずっとずっと/か…片思いしてたんです。/セイジ君の事ッ!!」


美鳥の日々 (1) (少年サンデーコミックス)

『美鳥の日々』井上和郎 作、小学館『週刊少年サンデー』掲載(2002年9月~2003年7月)

 楽しい高校生活を送るため、大絶賛彼女募集中の高校2年生、沢村正治(さわむら・せいじ)。しかし、幸か不幸か喧嘩が強いため、「悪魔の右手」「狂犬サワムラ」というあだ名が一人歩きし、大半の女子には恐れられ、声をかけてくるのは舎弟の宮原オサム(みやはら・――)や不良ばかりという体たらくだった。
 このまま右手が恋人は嫌だ、と男泣きするセイジに、どこからか不思議な声が響き、ふと気がつくと彼の右手は女の子になっていた。
 驚きおののくセイジに、はにかみながらも告白する右手の少女。彼女の名は春日野美鳥(かすがの・みどり)。3年もセイジに片思いをしていたが、言い出せずにいた内気な女の子だった。
 常識的に考えてあり得ない状況に戸惑いながらも、それでも次第に適応していくセイジ。一方の美鳥は大好きなセイジと一緒にいられることに大満悦の様子。
 本当に右手が恋人になってしまったセイジだが、気の強いクラスメイトの綾瀬貴子(あやせ・たかこ)、セイジの姉で元暴走族ヘッドの凛(りん)、フィギュアオタクの高見沢修一(たかみざわ・しゅういち)、美鳥の同級生でセイジにあやしい興味を持つ真行寺耕太(しんぎょうじ・こうた)など、彼をめぐる濃い面々が状況を加速させる。ドタバタとトラブルが続く中、セイジと美鳥の奇妙な共同生活の行く末はいかに?

(さらに…)

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第121夜 舞台で融け合う笑いと真剣のエチュード…『犬神もっこす

「…1か0かなんですね/でも/その間にも割り切れない多くの感情が広がっているって思いませんか/1と0の間に広がる/感情の豊穣の/海……」 『犬神もっこす』西餅 作、講談社『モーニング』掲載(2011年10月~2013年2月)  幼い頃から喜怒哀楽の感情が表に出ず、……

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第97夜 不埒な欲望全開で悪霊退治…『GS美神 極楽大作戦!!

「美神さんっ!!/ぼかあっ…ぼかあもうっ!!」「いーかげんにしなさいっ!!」 『GS美神 極楽大作戦!!』椎名高志 作、小学館『週刊少年サンデー』掲載(1991年4月~1999年9月)  悪霊を除霊し、霊的被害を未然に食い止める国家資格ゴーストスィーパー。そんな彼……

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第96夜 戦国系変態ギャグに仄見える純情…『こいつら100%伝説

「きみのいってることは/バカバカしさの中にも/きらりと光るものがあるが/やっぱり大バカモノと呼ばせていただきたいっ」 『こいつら100%伝説』岡田あーみん 作、集英社『りぼん』掲載(1989年4月~1992年8月)  時は戦国、世は地獄。忍術の達人である先生は、そ……

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第95夜 野望を貫き、護ることこそが悪の流儀…『はじめてのあく

「悪の組織が世界を獲ろうとする理由――わかるか来栖?」 『はじめてのあく』藤木俊 作、小学館『週刊少年サンデー』掲載(2009年1月~2012年5月)  神奈川県の藤沢で暮らす高校生、渡キョーコ(わたり・――)は、ある朝とつぜん体の自由を奪われる。従兄弟の阿久野ジ……

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第87夜 パロディ、ジェラシー、満載の空騒ぎ…『太臓もて王サーガ

「みなのもの!/出合え出合えー!!/美女はオレと出会え出会えー!!」 『太臓もて王サーガ』大亜門 作、集英社『週刊少年ジャンプ』掲載(2005年7月~2007年5月)  現実と幻想の狭間にある世界、“間界(まかい)”の王子、百手太臓(ももて・たいぞう)が人間界にや……

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第75夜 魔曲とギャグは希望の別名…『ハーメルンのバイオリン弾き

「“馬鹿”は/苦しさの/裏返しのようだな」 『ハーメルンのバイオリン弾き』渡辺道明 作エニックス『月刊少年ガンガン』掲載(1991年4月~2001年2月)  強大な魔族に人々が脅え暮らす時代。辺境の勇者ハーメルは魔王が住む北の都、ハーメルンを目指して旅をしていた。……

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第65夜 日常的な夢想に遊ぼう…『COJI-COJIコジコジ)』

 2013/07/08  100夜100漫, ,

「コジコジだよ/コジコジは/生まれた時からずーっと/将来も/コジコジは/コジコジだよ」 『COJI-COJI(コジコジ)』さくらももこ 作、ソニー・マガジンズ(現エムオン・エンタテインメント)『きみとぼく』掲載(1994年11月~1997年4月)  メルヘンの国で……

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第50夜 王への道を征く破天荒元王子の大騒動…『余の名はズシオ

 2013/06/23  100夜100漫,

「愚民愚民愚民愚民愚民愚民愚民がァアア!!/もっと余を頼れ! 無様にひれ伏せ! 余が怖がっているだと!!!?/余の辞書に撤退の文字わない!!/……/化け物っ! 貴様を倒す者の名をよく憶えておけ!!/余の名はズシオ」「ファイヤー!」「散ったァ!!」 『余の名はズシオ』……

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第48夜 バブル期を映し、同時に諭す両義性…『おぼっちゃまくん

「これで時価3億でしゅ!/ぽっくんは小さいころから誘拐にそなえて、からだじゅうに貴金属を身につけてるのでしゅ!/歩く身代金と呼ばれとるとぶぁい!」 『おぼっちゃまくん』小林よしのり 作、小学館『月刊コロコロコミック』掲載(1986年4月~1994年8月)  田園調……

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