100夜100漫

漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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「 ファンタジー 」 一覧

【一会】『七つの大罪 12』……絶大なり、漆黒の力

七つの大罪(12) (講談社コミックス)

 アニメの人気が盛り上がっていますが、漫画本編の物語も一つのクライマックスと思われる『七つの大罪』、前巻から2か月おいての12巻刊行となりました。ちなみに限定版には、全キャラ誕生日付き2015年日めくりカレンダーが付いています。
 今巻は、バンとメリオダスによる“大罪”同士の闘いに始まり、エリザベスを連れ去った上、更なる魔神の力を得たヘルブラムと〈七つの大罪〉(2人欠け)、聖騎士たちの闘いに終わります。全編闘いの記録ということになるでしょう。

(さらに…)

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【一会】『進撃の巨人 15』……それは誰が為の“選択”か

 考えてみたら、作品そのものについて言及するのは初めてです、『進撃の巨人』。  人類を脅かす強大な巨人が闊歩する“壁”の外と、母を殺され全ての巨人を駆逐せんと怒りに燃えるエレン・イェーガー、その幼馴染で卓越した戦闘能力を有すミカサ・アッカーマン、同じく幼馴染で体力的には……

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【一会】『魔法陣グルグル2 3』……最古にして最も有名な友達

 2巻から8か月を経ての3巻刊行となった、メルヘンチックとオヤジチックの共存が相変わらずカオスな魅力の『魔方陣グルグル2』。前作『魔法陣グルグル』の新装版も出揃ったので、『2』から入った読者も安心といったところでしょうか。  サビーナ王国での惨劇(笑)から人々を救うため……

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【一会】『七つの大罪 11』……“ただの言葉”が力になる時

 今月5日からのテレビアニメの影響がやはりすごい『七つの大罪』。勢いづいたところで11巻の刊行となりました。今巻を思い切り圧縮すると、王都での“七つの大罪”VS聖騎士の闘いに一応の決着が……と思いきや、魔神の血によって、事態は更に混迷を極めていく――といったところでし……

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【一会】『ギガントマキア』……全存在を巻き込んだリングのただ中で、咆える

 『ベルセルク』があまりにも有名な、というか、それ以外の作品はこのところ手がけておられなかった三浦健太郎氏ですが、数えてみれば今作『ギガントマキア』が実に24年ぶりとのこと。武論尊氏の原作で書いた『ジャパン』以来ということになるんでしょうか。24年という年月を思え……

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第179夜 夜明けを呼ぶのは、異能ではなく決意…『黎明のアルカナ』

「この力は奇跡なんかじゃないわ/だから私が/奇跡に変えてやるの」「私の命は/あなたのもの/ナカバ様の心のままに」「ありがとう/ロキ」 『黎明のアルカナ』藤間麗 作、小学館『Cheese!』掲載(2009年1月~2013年6月)  人と、半獣半人の種族、亜人が暮らす……

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第160夜 少女の帰還を導くのは、凄惨な楽園の幻視…『クーの世界』

「今日もまた/クーの世界で目覚めるんだろうなあ/どうせ夢がつづくなら/ずっとクーの村で暮らしたいなあ/家捜しの旅なんて無駄だよって/夢の中の私に言ってあげられたら……」 『クーの世界』小田ひで次 作、講談社『月刊アフタヌーン』掲載(1999年11月~2000年11月……

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【一会】『魔法陣グルグル2 2』……魔王とグルグルと、大人になるということ

 例によって少し経ってしまいましたが、これは書かねばなりますまい。  一度は世界を救っちゃった(100夜100漫第28夜)勇者ニケとグルグル使いククリの、二度目のへっぽこ冒険道中を描く『魔方陣グルグル2』も2巻目。前作から登場し、前巻終盤でまさかのパーティー入りを果たし……

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【一会】『夜とコンクリート』……自然と人工物を並べる美しさ

 標題作。不眠気味の建築士の、少し疲れてやがて眠れる一夜。  「夏休みの町」。暇暇な大学生たちと、丘の上の戦闘機とお爺さん。からの、反転。  「青いサイダー」。つんけんした母親に色々言われながらも、空想に遊ぶ僕少女。と、屋上のおじさん。  「発泡酒」。その時の“本当……

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第146夜 スパイスの香りに、みんなが集まる…『今日、カレー!』

「やっぱりおなじがいいね」「ん?」「あのね/やっぱり/おなじものを おいしいって おもうって/なんか うれしいね」 『今日、カレー!』縞野やえ 作、マッグガーデン『月刊コミックブレイド』掲載(2011年9月~2012年2月)  美しい自然に囲まれ、採れる魚も野菜も……

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