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漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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【一会】『七つの大罪 31』……英雄不在の聖戦へ

七つの大罪(31) (講談社コミックス)

 闇の魔神族、光の女神族、そして騎士団〈七つの大罪〉と人間たちという3つの勢力による戦いがクローズアップされてきた『七つの大罪』。先日に引き続き、昨年4月刊行の31巻を読みたいと思います。

神と人との盟約

 前巻ラストにて、女神族の〈四大天使〉の一角リュドシエル(王女マーガレットの肉体に憑依中)の一撃が〈十戒〉の一員の魔神族ゼルドリスを襲いましたが、それで斃れるわけもなく。ただ、時間稼ぎにはなりました。マーリンの主導で、「敬神」の戒禁を解かれた人々のキャメロットからリオネスへの移送が突貫作業で行われます。
 そのさなか、メリオダスの元から立ち去ってきたエリザベスが合流しますが、チャンドラーによる攻撃を受けて手傷を受けることに。…ただこれは、彼女の前髪にまつわるエピソードを説明するためのトリガーだったようです。
 エリザベスは、呪いによって残り2日ちょっとしか生きられません。それでも彼女が〈七つの大罪〉に頼むのは、メリオダスの魔神王化を止めるという1点のみ。彼女自身はもう覚悟しているのかもしれませんが、やはり悲壮この上なく思えます。
 ただ、メリオダスとバンを欠き、ゴウセルは大破している〈七つの大罪〉は、戦力としてはほぼ半減。マーリン、エスカノール、キング、ディアンヌの4人だけでエリザベスの願いを完遂するのは厳しいでしょう。
 不安が残る中、人々が移送されたリオネス城に、エリザベスと〈七つの大罪〉、ギルサンダーを含む聖騎士達、そしてリュドシエルら〈四大天使〉が集結します。リュドシエルから持ちかけられた提案は、戦力不足のエリザベスたちにとって是非もないもの。女神族への疑念は根深いですが、ひとまずここに〈七つの大罪〉および人間たちと女神族〈光の聖痕(スティグマ)〉との間に同盟関係が結ばれることとなりました。

(さらに…)

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