100夜100漫

漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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「 部活 」 一覧

第121夜 舞台で融け合う笑いと真剣のエチュード…『犬神もっこす』

「…1か0かなんですね/でも/その間にも割り切れない多くの感情が広がっているって思いませんか/1と0の間に広がる/感情の豊穣の/海……」


犬神もっこす(3) (モーニングKC)

犬神もっこす西餅 作、講談社『モーニング』掲載(2011年10月~2013年2月)

 幼い頃から喜怒哀楽の感情が表に出ず、学校でもクラスに全く溶け込めなかった青年、犬神宗(いぬがみ・そう)。進学した北方(きたかた)大学ではサークルに所属してみようと一念発起するものの、その無感情と独特な感性で新入生にもかかわらずサークル側に断られまくってしまう。
 このまま大学でもぼっちかと思いきや、ふとしたきっかけで執拗に『ビルマの竪琴』を演じる集団、北方大演劇研究会の面々と知り合い、宗は新人として迎えられる。劇研会長ながら腋毛好きのトラブルメーカー、夏目一葉(なつめ・いちよ)、人当たりはいいが次第にその性癖が露呈してくる狭山猛(さやま・たける)、割と常識人の椛島有吾(かばしま・ゆうご)、本条(ほんじょう)、浮間(うきま)といった面々と共に役者としてのトレーニングに励む宗だったが、いかんせん感情が出てこないため、進歩はいまひとつ。その上、常人離れしたセンスとお金への執着を併せ持つ宗に巻き込まれ、会長の悪ノリもあって舞台はいつもとんでもないカオスとなり、学生課の金田一さんの心が休まることはない。
 そんな彼に興味を持ち、宗が掛け持ちすることになったミステリー研究会に入会する隠れ美人、蔵前沙耶(くらまえ・さや)。彼女が解き明かす、宗の心の奥底には何があるのか。怪しく、それでいてしんみりと、宗が主演する夏公演の千秋楽は、アドリブの応酬へと昇華していく――。

(さらに…)

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第76夜 サッカーごしに見える、少年達の心の形…『ホイッスル!』

「ボールをけってるだけで幸せなのに/どうして勝ちたいんだろうね?/それぞれいろんな熱(きもち)をボールに託して試合をする/負けたらそこで途絶える/勝てば先につながる熱(きもち)/途絶えさせてしまった熱(きもち)に勝った側が返せることは/次もまたその次も途絶える時がくるまでは/自分……

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第68夜 古流VS剣道にみる“強さ”…『チャンバラ 一撃小僧隼十』

「…なにをビビッちょるんかオレは…/戦を挑むんやったら怖いのは当たり前やろ…/それでも戦った男がそこにおる!!/…ふるえなんち…/噛み砕け!!/オレも“鷹津”やろうが!!!」 『チャンバラ 一撃小僧隼十』山田恵庸 作、講談社『週刊少年マガジン』掲載(2002年10月……

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第52夜 誰も彼も汗にまみれて一生懸命にバカだった…『柔道部物語』

「「「俺ってストロングだぜぇ~!」」」 『柔道部物語』小林まこと 作、講談社『週刊ヤングマガジン』掲載(1985年9月~1991年7月)  地元の岬商業高校に入学した寿司屋の息子、三五十五(さんご・じゅうご)は、中学では吹奏楽部でサックスを吹き、成績はトップクラス……

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第42夜 恋情も、不安も、諸共に携えて見上げよう…『宙のまにまに』

「21分30秒/ポルックス方面2等級!/はいっ」 『宙のまにまに』柏原麻美 作、講談社『月刊アフタヌーン』掲載(2005年9月~2011年7月)  この春から高校に入学する大八木朔(おおやぎ・さく)は、父親の単身赴任を期に、かつて住んでいた小杉野市に戻ってくる。文……

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第33夜 淋しさの記憶を抱え、彼らは奇跡と親和する…『浪漫倶楽部』

「だからこそ浪漫倶楽部の出番だろ!!/これから一緒に不思議な事件が起きたら一つ一つ解決していけばいーじゃないか!!」 『浪漫倶楽部』天野こずえ 作、エニックス『月刊少年ガンガン』掲載(1995年5月~1998年2月)  火鳥泉行(かとり・せんこう)は夢ヶ丘中学校の……

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第32夜 白球とバット(釘付き)にかけた青春…『たのしい甲子園』

「是非もない!」 『たのしい甲子園』大和田秀樹 作、角川書店『月刊少年エース』掲載(1998年5月~2000年9月)  県下一の不良高校、瓦崎工業高校。校舎内にバイクの改造屋があり、些細なことで乱闘が始まるワルの名門である。  瓦工をシメようと入学してきた桂ケン……

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第7夜 シュールギャグが描く時代の気分…『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』

「お前のパンチを喰らって倒れなかったのは…オレが初めてだぜ…!!」 『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』うすた京介 作、集英社『週刊少年ジャンプ』掲載(1995年12月~1997年8月)  県立わかめ高校に転校してきた藤山起目粒(ふじやま・おこめつぶ……

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第3夜 二次元ヲタクだって、青春するし恋もする…『げんしけん』

「俺に足りないのは覚悟だ」 『げんしけん』木尾士目 作、講談社『月刊アフタヌーン』掲載(2002年4月~2006年5月)  晴れて椎応(しいおう)大学に入学した新入生、笹原完士(ササハラ・カンジ)にはひそかな野望があった。それは高校時代にひた隠していたオタク趣味(……

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