漫画のレビュー&随想 | 100夜100漫

――夜毎、お話ししましょう。貴方が私を縊(くび)らぬ限りは。

*

「 仕事 」 一覧

第193夜 拙くのぼる、大人の階段…『やさしい子供のつくりかた

「ずっとずっと/さきのことだけど。/どっからが大人なのか/全然わかんないけど/「大人になったら」って思ってる/おれは/きっとまだ子供なんだろうな」


やさしい子供のつくりかた(1) (KC デザート)

『やさしい子供のつくりかた』丘上あい 作、講談社『デザート』掲載(2002年6月~2005年10月)

 小学6年生の松本タケシ(まつもと・――)は、けっこうモテる外見ながら頭の中は野球とプレステと漫画で一杯な、ちょっとバカな男子。いつも友達のさとキンとつるんで遊び、隣家に住む倉持花子(くらもち・はなこ)とはケンカばかりしている。
 ある時「どうしたら子供ができるのか」という疑問を持ったことをきっかけに、にわかに花子を異性として意識しだすタケシ。中学生になり、恋心を自覚した2人は、彼氏彼女の関係に。
 初めてのキス、初めてのセックス。歳を重ねるごとに2人の仲は深まっていくものの、常にトラブルと隣り合わせだ。浮気の危機があったり、避妊について考えてみたり、別れの時があったり。
 それでも、花子の兄、裕二(ゆうじ)とその妻さつき、息子のあゆ太の一家や、タケシを想いながらも2人の理解者となる日下理絵子(くさか・りえこ)たち友人の助けも借りて、2人は大人になっていく。2人が大人になった時、本当の意味での「やさしい子供のつくりかた」が始まるのだった。

(さらに…)

広告

広告
thumbnail

【一会】『ゾンビ取りガール 2』……あれ? 「成功」してるし恰好いい…?

 1巻もよかったのですが、2巻でぴたりと軸が決まった気がするので書き留めます。  ゾンビが出る世の中、全国区では知らない人の方が多そうな東京都下(田無とか小平あたり?)を舞台に展開する、ゾンビ的事象に対処する零細企業「ゾンビバスターズ」の物語も2巻目。1巻が出たのが昨年……

thumbnail

第187夜 勤労少女たちが隠し持つ寸鉄は、人を刺すか…『かなめも

 2014/10/03  100夜100漫, ,

「このたくさんの新聞あまってるんですか?/これ押し…」「わ――――/わ――――/わ――――/わ――――!!!」「…花作るのに何部かいただいていいですか?」「いいわよ」「あれ? ひなたさんどうかしたんですか? 『かなめも』石見翔子 作、芳文社『まんがタイムきららMAX……

thumbnail

【一会】『シャーリー 2』……きっと沢山ある日々のうちの8片

 2003年に、まだ「1巻」という明記すらなく、初期作品集の趣きに近い1冊として刊行された『シャーリー』を、実は『エマ』(100夜100漫第60夜)よりも先に読んだ自分ですが、11年の時を経て2巻の刊行が成るとは想像していませんでした。もっとも『Fellows!』(のちに……

thumbnail

【一会】『銀の匙 12』……それが怖くないって凄いことだよ

 遅くなりましたが『銀の匙』12巻を読了したので書き留めておきます。  まさかのハチ(八軒)の下宿爆発からスタートの12巻。てっきり下宿を追い出されるかと思いきや、そこは大丈夫だった様子。  それはともかくとして、今巻では各人の視点がザッピングで描かれていきます。そし……

thumbnail

【一会】『まるせい 2』……真摯にエロスを追い求めるということ

 成年漫画に青春をかける、作者の経験(色々な意味で)と創作を混濁させて生み出された青年、花比野Q一朗(はなびの・キューいちろう)の物語も、無事2巻の刊行を迎えました。前巻の最終盤で大変かわいそうなことになったQ一朗ですが、どうにか持ち直して仕事(成年漫画の執筆)を進めつつ……

thumbnail

第183夜 その苦界を愛した男の、稚気と危機と機知…『じょなめけ

「癖かな……」「癖?」「俺ぁ子供の頃から茶屋で働いて/客が望むものをまず考えろとたたきこまれて育った/そういうのはもう抜けねぇよ/ずっと裏方でやってきたんだ/“板元”って稼業は世の中全部を客にした茶屋さ/だから俺はやれば最高の板元に……/日本一の裏方になる自信があるんだ」 ……

thumbnail

第181夜 人生の何気ない1コマに微笑せよ…『雲の上のキスケさん

「いつもなら目にもとめないチラシの ありふれた一行が/今夜は あたしたちの胸を打つ/“出会いがすべて”/「会えてよかったね」/他に言葉がみつからない/そんな夜」 『雲の上のキスケさん』鴨居まさね 作、集英社『ヤングユー』掲載(1997年年5月~2003年12月) ……

thumbnail

【一会】『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記 1』……収束はしてない。だから働いてます

 GWも後半、いかがお過ごしでしょうか。  昨日は憲法記念日でしたね。だからというわけではありませんが、今日は社会派(?)なこの漫画を。  9.11にまつわる漫画はこれまでも結構な数が出版されているかと(商業誌に限らなければもっと多いでしょうね)。漠然とした放射能……

thumbnail

第170夜 千々に乱れる世界にその死を想え…『さよならもいわずに

「昨日現像に出した写真を取りに行く/いつもの道/いつもの駅前/何故……/一体 何故/何故キホが!?/何故 あなたではなく………」 『さよならもいわずに』上野顕太郎 作、エンターブレイン『月刊コミックビーム』掲載(2009年7月~2010年4月)  「ヒマだからな!……

広告

広告