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漫画の感想やレビュー、随想などをつづる夜

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【一会】『いぬやしき 8』……意識不在の決戦

いぬやしき(8) (イブニングKC)

 普通の人間だった初老男性と男子高校生が、異星人が起こしたアクシデントによって高性能のアンドロイド化。一方は人を救い、一方は人を殺すという両極に振れた彼らの対比と対決を描く『いぬやしき』の8巻が、1月に刊行されました。色々あって4か月も経ってしまいましたが、その概要と感想を書き留めたいと思います。

 旅客機を外から強制的に操作して墜落させるという獅子神皓(ししがみ・ひろ)の暴挙により、甚大な被害が出続けている東京。さらに、まだ物語の中心にはなっていませんが宇宙からは隕石も飛来してこようかという中、犬屋敷壱郎(いぬやしき・いちろう)と皓の激突が続きます。
 やはり戦闘という面では、やや皓が優勢です。若さと、それ故の“SF慣れ(以前も少し書きましたが、“アンドロイドとなった自身を使いこなせるだけの想像力”とでも換言できるでしょうか)”と、何より人を虐殺した経験の豊富さによるものでしょう。
 しかし、壱郎も負けじと反撃します。人を救うことで自分の生を実感する彼としては、何がなんでも皓を止めなければなりません。拳の応酬は銃撃戦となり、そしてレーザーっぽい兵器を駆使した空中戦へと移り変わっていきます。

(さらに…)

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